弱虫ヒーロー３ (ページ44)

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貴女ｓｉｄｅ

貴『は、はやぃっ！！』

　飛ばされそう！！

　下で敵たちの驚きの声が聞こえる

飯「爆豪くん、俺の合図に合わせて爆風で・・・」

爆「てめえが俺に合わせろや」

切「張り合うなこんな時にィ！！」

　後ろをみる

　敵たちが私達に釘付けの間に八百万さんと轟くんが逃げていくのが分かった

　これであの二人は安心だ

貴『！！追ってきた！！』

緑「！！不破さんどうにか出来ない！？」

貴『わ、かった！！』

　飛んでくるあのマジシャン姿の敵

　どこだ、どこを破壊すれば

　「タイタンクリフ！！」

　「っだ！？」

貴『！！』

　いきなり現れた巨人

　その顔面に敵が当たる

爆「Ｍｔ.レディ！」

　「救出・・・優先、行って・・・！バカガキ・・・」

　Ｍｔ.レディさんが敵の邪魔をしている間に私達は更に逃げる

飯「不破くん！！俺達の個性をあげてくれ！！」

貴『はい！！』

　飯田くんたちの個性をあげる

　スピードはさらに上がり

　その間に緑谷くんの知り合いだろうか

　グラントリオという小さいおじいさんも

　私達の邪魔をしないよう助けてくれた

　ヒーローたちの助けもあって

　私達は見事、あの場から逃げ切ることができた

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貴『けほっ、けほっ・・・はぁはぁ・・・』

切「大丈夫か」

　駅前まで何とか辿り着いた私達

　先生の攻撃はここまでは届いていないみたいだ

貴『・・・』

　緑谷くんがケータイで話している

　多分、轟くんたちだ

　話を聞くに、安全みたいだ

緑「え？不破さん・・・？うん、うん、今代わるね

　不破さん」

貴『・・・』

　緑谷くんのケータイを持ち、耳にあてる

轟「・・・不破？」

　轟くんの声が聞こえた

　優しくて、暖かくて

　とても、安心する声だ

貴『・・・っうん・・・私だよ・・・』

轟「・・・大丈夫か？」

貴『うん、轟くんと八百万さんは・・・？』

轟「無事だ、怪我はない

　いまこっちでヒーローたちが避難誘導してくれてる

　多分、もう安全だ・・・」

貴『そっか・・・そっか・・・っ』

轟「・・・不破？」

飯「不破くん？」

爆「あ？」

緑「大丈夫？」

切「おい？」

　その場にしゃがみ込んでしまう

　溢れそうな涙を堪える

貴『怖かったよぉ・・・』

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