弱虫ヒーロー３ (ページ40)

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貴女ｓｉｄｅ

爆「オールマイトォ！！」

　「心配しなくてもあの程度じゃ死なないよ

　だから・・・ここは逃げろ弔、その子たちを連れて」

貴『なんで・・・いまの、は・・・』

　先生は今

　自身の個性をあげていた

　個性の力を調整する”個性”

　「ああ、気付いたかい？」

貴『っ！！？』

　一瞬で先生が目の前に現れる

爆「！！白髪女！！」

　近くにいた爆豪くんの声でさえ、遠くに感じた

貴『・・・で、んで・・・

　なんであんたがその”個性”を持ってるんだ！！！先生！！』

　一度みればわかる

　それは”自身”ももっている個性だから

　お母さんの”個性”だから

貴『なんで！！いつ！！いつから！！なんでお前が！！！』

　「一度見ただけで解るとは、さすがお母さんが大好きだっただけあるね」

貴『答えろ！！！』

　視界が潤む

　今までこの人に対して抱いていた恐怖が怒りに変わる

　そして

　「ああ、そうだね・・・じゃあヒント」

　その怒りはすぐに

　「あの日、何故君のお母さんは骸の攻撃に個性を使わなかったと思う？」

貴『―――－・・・・・・』

　絶望に変わった

　「賢い刹那ならわかっただろう？

　あの日、君のお母さん、灯は

　骸の攻撃に”個性”を使わなかったんじゃない

　使えなかったんだよ」

　膝から崩れ落ちる

　絶望した私にこの人はさらに言葉を紡ぐ

　「君が初めて暴走した時はね、僕が止めていたんだよ

　君のお母さんの力を使って」

貴『いや』

　「実にいい個性だよ

　僕が手に入れた個性、全てに適用する

　異形型にきかないのは少し惜しいけどね」

貴『やめて』

　「ああ、そうだね・・・この話は君にとってとても悲しい話だ

　じゃあ良い話をしよう」

貴『・・・』

　「この個性は君のお母さん直々に僕に渡したんだよ」

貴『は・・・』

　「実はね、君に期待を抱く前

　僕は君を必要無いと判断して切り捨てようとしたんだ

　そして、その話を聞いた灯が僕の所へきた

　 ”私の個性をあげます

　だからどうか、娘を生かしてください”ってね」

貴『・・・ぁ・・・あぁ・・・ぁぁ・・・』

　「まったくどこまでも不器用な女だ」

　そこに私の泣き叫ぶ声が響いた

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