２６ ページ28
神無月ｓｉｄｅ
「あら、郁君」
郁「！おばさん・・・」
部屋に入ってきたのは千歳のお母さん
「毎度ありがとうね、わざわざ寮からここまでくるなんて」
郁「いえ」
おばさんは持ってきた花を花瓶にいれ
千歳の身の回りの物を掃除した
郁「あ、俺もやりますよ」
「いいのよ〜、私が今できるのはこのくらいしかないんだし」
郁「・・・」
「いつも、郁君にこの子の面倒を押し付けてばかりだったから
私は、この子に対して母親らしい事なんてしていなかった・・・」
郁「そんなことないですよ
千歳おばさんの事も大好きでしたよ
母の日とか、おばさんの誕生日とか毎年自分で悩んで買ってたから」
「・・・そう、そうだったのね」
郁(・・・嬉しそうな目)
千歳は、周りからは人のために動く所なんて見た事無いだろうけど
俺は、千歳の誰かのために動いている所をたくさん見てきた
怠けているけど、人一倍大好きな人達の事を思っている
だから、あの日もお気に入りの靴を片方失くしてまで
体中怪我してまで俺を探してくれた
誰よりも優しい女の子なんだ
「さぁて、髪を梳くわよ〜」
郁「おばさんがいつも千歳の髪梳いでたんですか」
「そうよ〜、だってこの子って癖ッ毛だし、今は髪も結構伸びたしね」
髪は女の子の命だものとおばさんがいった
おばさんが櫛を持って千歳の髪に触れた時だった
「・・・？千歳・・・？千歳・・・？起きてるの？」
郁「！！」
椅子から勢いをあげて立ち上がった
勢いで倒れた椅子が大きく音を立てたが
俺は気にすることなく千歳をみた
だが、いつもとは変わりのない千歳
いや、少しだけ変化があった
郁「・・・千歳・・・？」
泣いていた
千歳の閉じられた目から一筋の涙が落ちていた
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 120人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
千翔(プロフ) - 12人いても乙女向けになれないあのﾂｷｳﾀ。から感動作が...いっくん大好きです (2017年8月10日 3時) (
レス) id: c5cc808e40 (このIDを非表示/違反報告)
迷い少女 - 画面の向こうに神作がある (2016年8月12日 12時) (レス) id: 10b6338248 (このIDを非表示/違反報告)
ミスウェル・ブラッティーネ - やばい・・・・むっちゃ感動した・・！すっごい泣けました。是非、これからも頑張ってくださいね (2016年7月26日 15時) (レス) id: 77869ffd6c (このIDを非表示/違反報告)
菜々 - いっくんがぁぁぁ！！泣けました…本当やばい…夢小説の中で一番好きな物語です！作ってくださりありがとうございました！次の作品も楽しみにしています！ (2015年11月1日 22時) (レス) id: c312c28ca9 (このIDを非表示/違反報告)
夢 - 涙くんのお話もみてみたいです！！！！ (2015年10月10日 13時) (レス) id: e7ecf987ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紫苑
| 作成日時：2015年9月14日 19時
