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神無月ｓｉｄｅ
１０年前――――・・・
千歳と喧嘩して数時間が経った
郁「ひっく・・・うぅッ」
俺は、どうやったら帰ったらいいか分からずにそこで泣いていた
足も怪我して歩ける状態じゃない
郁「だれかぁ、たすけてよ・・・」
がさがさっ
郁「ひっ！？」
貴『わわ・・・・！』
どさっ
いきなり草の茂みから誰かが転がり込んできた
その人影は見覚えのあるもので
郁「ちとせ・・・？」
貴『！いく・・・大丈夫・・・？』
郁「どぅして・・・？」
貴『いく、迎えに来た・・・よくわからないけど、いくがここにいる気がして』
郁「・・・おれたち、けんかしてたんだよ・・・？」
貴『うん・・・？』
郁「・・・けんかしてたのに、どうして・・・？」
貴『だって、いくは、大切なひと、だもん・・・
いくと、もう遊べなくなったら、かなしい』
郁「っ・・・うぅ、ごめんなさいっ」
貴『うん、わたしもごめんなさい・・・仲直りね・・・
でも、私も帰り道分からないや・・・とりあえずここでよ？』
千歳が俺の前に手を出す
その手は血だらけだった
郁「！ちとせ！」
貴『？どうしたの・・・？』
手だけじゃない、千歳は服も所々破けたり汚れたり
靴も片方履いていなかった
郁「うわ〜ぁぁっ」
罪悪感が俺を包んだ
貴『いく、泣かないで・・・？だいじょーぶだよ・・・？』
郁「おれの、おれのせいで、ヒックッうぅ・・・！」
貴『・・・よしよし、だいじょーぶだいじょーぶ』
千歳が俺を抱きしめる
郁「ちとせは、平気なの・・・？」
貴『だいじょーぶだよ、ほら、いく何か悲しいことがあったら寝るといいよ』
郁「ちとせはいつも寝てるよ・・・？」
貴『わたしはねむると幸せだから・・・』
郁「幸せ？」
貴『わたし、いく大好き、いくも幸せになろ？
寝てたらきっと、誰か来てくれる』
郁「もしこなかったら？」
貴『助けてもらうまで、わたしが、いくを守るよ・・・』
そういった千歳はいつもよりもまっすぐな目をしていた
いつもは俺が面倒を見ているような子なのに
この時はとても頼もしく見えた
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千翔(プロフ) - 12人いても乙女向けになれないあのﾂｷｳﾀ。から感動作が...いっくん大好きです (2017年8月10日 3時) (
レス) id: c5cc808e40 (このIDを非表示/違反報告)
迷い少女 - 画面の向こうに神作がある (2016年8月12日 12時) (レス) id: 10b6338248 (このIDを非表示/違反報告)
ミスウェル・ブラッティーネ - やばい・・・・むっちゃ感動した・・！すっごい泣けました。是非、これからも頑張ってくださいね (2016年7月26日 15時) (レス) id: 77869ffd6c (このIDを非表示/違反報告)
菜々 - いっくんがぁぁぁ！！泣けました…本当やばい…夢小説の中で一番好きな物語です！作ってくださりありがとうございました！次の作品も楽しみにしています！ (2015年11月1日 22時) (レス) id: c312c28ca9 (このIDを非表示/違反報告)
夢 - 涙くんのお話もみてみたいです！！！！ (2015年10月10日 13時) (レス) id: e7ecf987ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑
| 作成日時：2015年9月14日 19時
