ばれてはいけない。2 (ページ11)

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そのまま流されてしまった私。

時刻は23:35をさす。

もちろん、

康二くんから何度も着信が入っていて。

気がついた時にはすでに10件以上。

私の帰りが遅いことを心配してるようだった。

その様子に罪悪感を覚え

とりあえず折り返しの電話を入れようとした時だった。

突然ケータイが震え出し

液晶には"康二くん"の文字

応答ボタンを押す

『…もしもし？』

"あ！やっと出た〜、ちょっとA！まだ家帰っとらんの？何時やと思ってるん？"

『、もう家』

つい

ついてしまった嘘に

しまったと思う。

"うそ。だって後ろうるさいの聞こえてるで？…何でうそつくん？今日は女子会やろ？やましい事でもあるんかー！"

冗談混じりに言ってるつもりだろうって

分かってはいるのに

いちいち心臓がビクッと跳ねる。

「なにしてんの」

『！？』

突然、さっきの男が声をかけてきて

電話越しに

"…ん？"

完全に聞こえてしまったであろう

こっちの声。

"A、ちゃんと説明して"

『康二くん、これは…』

「なに、男？こんばんわー」

『や、やめてください』

"今から行く。そこどこなん？"

『だめだよ、そんなことしたら…』

"かまへん、行く。はよ教えて場所。"

「なになに修羅場？笑男いるならもういいわ。」

そう言って離れていく男。

私への興味はもうなくなったみたいだけど

また新たに問題が。

こんな大勢いるところには

やはり康二くんは呼べないから

近くの歩道橋を指定して

そこで落ちあうことにした。

言わずもがな、彼はとても怒っているようだった。