TOP4に溺れていく。

お願い(ky) ページ20

『…する、よ…』
大丈夫だ大丈夫だ、ただ唇に唇をつけるだけ、なんてことない。今キヨが私の腕に触れているのと同じように皮膚が触れるだけだ。
なんて、なんともロマンのない考え方でどうにか恥を捨てる。
｢はい、目瞑りまーす。｣
キヨは正座で目を瞑った。

ちゅっ…

なんとも子供っぽいキスをかました。

『…これでいいよね！許して！』
｢…やっば。｣
キヨは呆然と口を開けている。
｢やばいよ、これはさすがに…｣
キヨは急に私に覆いかぶさった。

『キ、キヨ…』
彼の目は鋭かった。獲物を狙うようで、どこか優しさもあるような目で私を見つめる。

｢ごめん、｣
突然キスをされる。
そして徐々に深くなっていくキス。
彼はゆっくりと私の指に自身の指を絡ませてくる。
どこか荒く、しかし優しく、全てを求めるかのようなキスをされた。
呼吸もできないほどのキスを。

『んっ…!はぁ!』
キヨはようやく私から離れた。
｢はぁ、はぁ、…ごめん…つい…｣
『…うん…いいよ…』
別に嫌な気はしなかった。実の所は、むしろ、とてつもなく嬉しかった。キヨが我慢できないほどに自分を求めてくれた事実が嬉しい。

その後2人で呼吸をなんとか落ち着かせた。

｢わりぃ。お願い以上のことを…。｣
『いいよ、でもこのお願いは、今ので終わり。もっかいゲームね。』
｢お、おう…でもいいの?俺が勝ったら明らかに…｣
『いいから、』
わかっていた。
ここで私がキヨに負ければ、自分で言うのもなんだが、キヨはきっと私にさっき以上のことを求めてくる。
もし私が勝ったとしたら…

『するよ〜』
｢おうっ…｣

『勝った。』
｢あちゃ〜…これは俺のお願いができないっていうか、俺が要求される側か〜…｣
『…』
もし私が勝ったら…

｢ごめんな、さっきは。コンビニでもなんでも行くわ笑｣

『キヨ…さっきの、続き…を、お願いしま…す…』
｢!!｣
『もう1回、触れて…』
｢A!!｣

もし私が勝ったとしても、彼と同じことを求める。

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