帰り道はふたりで＿Toru_D ページ22
31期×31期(you)
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なんばの夜は、今日も忙しない。
劇場出番を終えた帰り道、ひとりで歩きながら浮かんでくるのは、彼との思い出ばかりだ。
数年前までは、同期の彼とよく一緒に帰った。
別にたくさん話すわけでも、そのままご飯に行く訳でもない。並んでゆっくり歩いて、時々思い出した様に少しだけ話して、互いの家が近づいてきたら解散する。
ただそれだけの時間が、私は堪らなく好きだった。
彼の仕事がだんだん忙しくなっていくにつれて、一緒に帰る機会は減っていった。
そしてついに彼は昨年の春、活動拠点を東京に移した。
私の家と方向が同じだったはずの彼の家は、うんと遠くに離れてしまった。
たまに大阪に帰ってきた時も、話せるチャンスは楽屋での空き時間くらいだった。
私はまだ、大阪にいる。
彼への恋心も抱えたまま、隠したままで。
以前まではほとんど知っていた彼の近況も、今では知らないことのほうが多い。
逆に彼も、私の近況は知らないし、知る余裕もないくらいに忙しくしているのだろう。
明日は大阪出番の彼と、１ヶ月ぶりに会える。
…といっても私は、明日は休みなんだけど。
彼に会いたくて劇場まで出向く私、もうほんまにどうしようもないな。
翌日、わざと少しだけ遅れて劇場の楽屋に入ると、ほかの後輩たちと談笑する彼がいた。
おはよ、と声をかけると、おはよぉ、と返ってくる。
少し前までは、これが日常だったはずやのにな。
『A、今日出番？』
彼は私のことを名前で呼ぶ。まわりが苗字で呼ぼうが、あだ名で呼ぼうが、彼だけは出会った日からずっと名前で呼んでくれた。
「いや、出番ちゃうけど…ネタ書くのに、ほら、家やとサボってまうから」
『なんや、俺に会いに来てくれたんかと思ったわ』
こういうことを、平気で言う。
深い意味もなければ、冗談だとも言ってくれない。
本当にズルい人で、でもそういうところも好きだと思えてしまう。
「…そんなわけ、ないやん」
『そうなんかぁ。…どう？最近』
「うーん…この前単独ライブやった、久しぶりに」
『そんくらい知ってるよ、配信も買ったし』
「え！？なんで！？」
『なんでって、宣伝してたやんSNSで』
「観たなら感想言うてや…」
『ごめぇん、会えた時でええかと思って』
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いと(プロフ) - あすさん» リクエストありがとうございます！設定承知いたしました(^^)だいぶお待たせしてしまうかと思いますが素敵なものが書けるように頑張りますのでよろしくお願いします！ (5月12日 13時) (
レス) id: e04103a2be (このIDを非表示/違反報告)
あす(プロフ) - リクエスト失礼いたします。krmさんで付き合っていて道中でkrm見かけて勇気出して声をかけにいこうとしたら隣には綺麗な女性いて自信をなくしてkrmさんから離れていこうとするのを引き止められるお話読んでみたいです。よろしくお願いいたします。 (5月12日 8時) (レス) id: 1458cfae01 (このIDを非表示/違反報告)
いと(プロフ) - 神楽さん» リクエストありがとうございます！高校生設定かしこまりました！誰オチでも大丈夫ですかね？(><)できるだけ長めのお話書けるように頑張ります(^^)！ (4月29日 12時) (レス) id: e04103a2be (このIDを非表示/違反報告)
神楽(プロフ) - myrkとlcdの高校生設定で、友達から段々発展していくお話読んでみたいです！長編だと有難いです…！ (4月29日 3時) (レス) id: 4f1d6e068e (このIDを非表示/違反報告)
いと(プロフ) - ユカさん» リクエストありがとうございます！遠距離のお話好きなのでありがたいです(^^)笑 お時間かかりますが書かせていただきますのでよろしくお願いします！ (4月28日 15時) (レス) id: e04103a2be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いと | 作成日時：2024年3月6日 22時
