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久しぶりに行った水族館は、とても楽しかった。
派手なショーはやっていない水族館だったけれど、そのぶん展示が凝っていて、魚たちがのびのびと泳いでいた。
「わ、くらげやぁ」
『ほんまや、綺麗ですね』
くらげの展示スペースは、宇宙を題材としていた。
ふわふわと漂うくらげが幻想的で、まるで宇宙に浮かぶ無数の星に見えた。
くらげたちに夢中になっていると、隣で展示を見ていた人と肩がぶつかりそうになる。
そんな私の肩を自然に抱いて自分の方に引き寄せる。
彼がこんなふうに私を気遣ってくれるのは、これが初めてではない。でも、今日はいつもより何故か胸が高鳴る。
『Aさん』
「…ん？」
『僕、Aさんと東京行った時も思ったし、今も思ってるんですけど。これからAさんと、いろんなとこに行ってみたいなって』
「…うん」
『美味しいものは美味しいって、綺麗なものは綺麗やって、まっすぐ伝えてくれるAさんがもっと見たいんです』
「…うん」
『あ、ジンベエザメ、観にいきましょか』
もう、ほとんど告白やん。
なんでそんなギリギリまで言うて話変えるん。
ねぇ永見、余裕ぶってるけど、耳も頬も真っ赤だよ。
ねぇ永見、いつ好きやって言うてくれるの？
いつ私のことを恋人にしてくれるの？
ゆっくりいこう、と2人で決めたはずなのに。
自分でも気がつかないうちに私は、こんなにも彼に惹かれていた。
時間をかけてのんびり水族館をまわりきったころには、夕方になっていた。
「…帰ろか」
『はい。…えーと、帰りのルートは…』
「来た時と同じでいいんやないの？」
『いや、これにしましょ』
彼が私に見せた乗り換えルートは、徒歩やらバスやら地下鉄やら、行きと比べて所要時間がほぼ倍になるルートだった。
「…なんでこんなややこしい帰り方するん」
『ゆっくりがいいんです、ゆっくり、帰りたいから』
そう言われて、なにも返せなくなる。
私は彼のことを、知っているつもりでいたけれど、本当はまだ知らないことだらけなのかもしれない。
1日ふたりで出かけただけで、こんなにもドキドキさせられる素質があったなんて、知らなかった。
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いと(プロフ) - あすさん» リクエストありがとうございます！設定承知いたしました(^^)だいぶお待たせしてしまうかと思いますが素敵なものが書けるように頑張りますのでよろしくお願いします！ (5月12日 13時) (
レス) id: e04103a2be (このIDを非表示/違反報告)
あす(プロフ) - リクエスト失礼いたします。krmさんで付き合っていて道中でkrm見かけて勇気出して声をかけにいこうとしたら隣には綺麗な女性いて自信をなくしてkrmさんから離れていこうとするのを引き止められるお話読んでみたいです。よろしくお願いいたします。 (5月12日 8時) (レス) id: 1458cfae01 (このIDを非表示/違反報告)
いと(プロフ) - 神楽さん» リクエストありがとうございます！高校生設定かしこまりました！誰オチでも大丈夫ですかね？(><)できるだけ長めのお話書けるように頑張ります(^^)！ (4月29日 12時) (レス) id: e04103a2be (このIDを非表示/違反報告)
神楽(プロフ) - myrkとlcdの高校生設定で、友達から段々発展していくお話読んでみたいです！長編だと有難いです…！ (4月29日 3時) (レス) id: 4f1d6e068e (このIDを非表示/違反報告)
いと(プロフ) - ユカさん» リクエストありがとうございます！遠距離のお話好きなのでありがたいです(^^)笑 お時間かかりますが書かせていただきますのでよろしくお願いします！ (4月28日 15時) (レス) id: e04103a2be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いと | 作成日時：2024年3月6日 22時
