優しさで包む ページ29
You side
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涙と震えが止まらなくて、目の前にいる阪本さんにこれ以上迷惑もかけたくなくて、どうしたらいいのか分からないまま泣き続けていたら…阪本さんが、彼を呼んでくれた。
彼はすぐに駆けつけてくれて、私の顔を見ると、そのまま私を強く抱きしめた。
彼の胸の中で聴いた、"もう大丈夫"という言葉は私を安心させた。優しく背中をさすられて、頭をそっと撫でてもらうと、自然と身体の震えは止まった。
阪本さんは、彼が来るまでの間、ずっと隣にいてくれた。
何も話さないけど、隣にいてくれるだけでありがたくて心強かった。
本当に、本当に、優しい人なんだと思う。
落ち着いたらちゃんとお礼をしなくちゃ。
阪本さんが帰って、公園で2人、彼と向かい合う。
「皓平くん、ありがとう来てくれて」
『ごめん俺…またAのこと守れんかった』
私は首を大きく横に振った。
「こうやって来てくれただけで充分」
『…明日、一緒に警察行こう』
「え、でも仕事…」
『仕事どころじゃないやろ、帰り道で会うたってことは多分もう職場も家も知られてる』
「…そうやな、うん、明日は休む。でも1人で大丈夫やけど」
『大丈夫やない』
「皓平くんは？仕事平気なん？」
『明日は夕方からやから平気。いや、平気やなくても一緒に行くから』
「…ありがとう」
『うん』
「帰ろか、悪いけど家まで送ってほしいんやけど…」
歩き始めようとした私の左手を、彼が優しく掴んだ。
「…ん？」
『今日は、俺んちに泊まって』
「……………え？」
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いと(プロフ) - 鈴さん» コメントありがとうございます！短編集のほうでもコメントくださった鈴さんですよね…？今回もとっっても嬉しいお言葉本当にありがとうございます(；；)何度も読み返して下さってるなんて嬉しすぎます。もちろんです、むしろこちらこそ引き続きよろしくお願いします！！ (6月8日 22時) (
レス) @page50 id: 5013af6899 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - もしよければこれからもいとさんの作品とご一緒させてください！！！！！！！！！ (6月8日 22時) (レス) id: 2fbfb927f5 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 完結おめでとうございますそしてありがとうございます！本当に素敵でした。私はいとさんの作品が本当に大好きで、短編集の方も何度も何度も読み直して、読み直しては切なくなったりほっこりしたり、キュンキュンしたりしています。 (6月8日 22時) (レス) @page50 id: 2fbfb927f5 (このIDを非表示/違反報告)
いと(プロフ) - いちごさん» コメントありがとうございます！あぁ嬉しいです…(；；)そのお言葉のおかげで書き終えられて良かったなと改めて思えました！本当にありがとうございます。 (6月8日 21時) (レス) id: 5013af6899 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - しっかり長編を終わらせてくれてありがとうございます。毎回ドキドキしながら読ませていただいてました。長編ならではの焦ったい描写がとても良かったです！ (6月8日 21時) (レス) @page50 id: f5a6eed348 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いと | 作成日時：2023年5月17日 20時
