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「…………えっ」
思考が停止する。彼はニコニコ笑っている。
「ちょっ…ちょっと待って…これ…」
『A』
「は、はい」
『僕と結婚してください』
きらきらと輝くダイヤが、どんどん滲んで見えなくなっていく。溢れ出した涙は、次々と私の頬を伝っていった。
『あらぁ、泣いてもうた』
「だって…だって透くん…なんにも言わへんし…昨日の夜も冷たいし…私の…私の誕生日、忘れてるんかなって…」
『忘れるわけないやん、1番大事な人が生まれてきてくれた日やで』
その言葉にまた涙が止まらなくなる。
『でも、覚えてないふりしたのはほんま。ごめんな。プロポーズやから、記憶にしっかり残るものにしたかってん。一回がっくりしてからのサプライズのほうが、印象残るやろ？』
「…ひどいわぁ。確かに絶対忘れへんけど」
『ごめんって。ごめんなぁ。こんなに泣いてまうとは思ってなかったから』
それで、と彼は私の涙を拭いながら言った。
『お返事は？』
「…もちろん、はい」
『よっしゃあ〜〜〜』
彼は大きく腕を広げて、私を抱きしめた。
「今日何時に帰ってくるん？」
『あ、ごめん、仕事ってのも嘘』
「は？」
『今日はこれからUSJに行きます！』
「え、ほんまに言うてる？」
『ほんまよ。はい立って』
彼が私の両手を掴む。
左手の薬指の輝きを改めて確認して、今ここにある確かな幸せを噛み締めた。
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いと(プロフ) - オズワルダー・カイさん» コメントありがとうございます！すごく嬉しいです( ; ; )私も想像できすぎてニヤニヤしながら書きました！笑 (2023年4月15日 12時) (
レス) @page50 id: 5013af6899 (このIDを非表示/違反報告)
オズワルダー・カイ(プロフ) - とても面白かったです！nktnさんが口を滑らすのが想像できて笑 何度でも読み返します！ (2023年4月15日 8時) (レス) @page50 id: 6b28a2102b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いと | 作成日時：2023年3月25日 23時
