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「それって…私のことが、好き、ってことやんな？」
『うん』
「……はぁ〜」
大きく息を吐いて地面にしゃがみこんだ私を見て、彼は驚いているようだった。
『えっ、ごめん、嫌やった？』
「嫌なわけないやん…びっくりした…」
『なんか変な感じなってもうたな、ごめんごめん』
彼は私の両手を掴んで立たせると、そのまま私の肩に手を添えた。さっきまでとは違う、真剣な顔をしている。
『Aのことが好きです、付き合ってください』
「私も好きです、よろしくお願いします」
そう伝えると、彼はホッとしたように笑った。
つられて、私も笑った。
『良かった…あぁ緊張したわぁ』
「緊張してたん？そんな風には全然見えんかったよ」
『今も心臓ばくばくいうてる、ほら』
突然ぎゅ、と抱きしめられて彼の胸のあたりに耳を近づけられた。
確かにどきどきうるさかったけど、彼の心臓の音なのか、自分の心臓の音なのか、よく分からなかった。
『ずっと言いたかったこと、言うてみてもいい？』
「なになに？」
『今日は帰したないからさ、俺んちこーへん？』
言い方がぎこちなくて、可愛いなぁと思った。
『なんでニヤついてるん』
「あっきーってさ、告白されたってきっかけがないと好きって言えへんかったり、ちゃんと付き合うまでは家に誘わんかったり、意外と可愛いとこ、あるんやな」
『えぇ〜？そうかなぁ…』
手を繋いでみた。
すると、こっち、と恋人繋ぎに握り返された。ほら、可愛い。
「明日からは、理由がなくても会えるなぁ」
『理由？』
「家が近いから、とか、働いてる場所が近いから、とか」
『あぁ、なるほどな。そうやね、明日からは会いたい時にAに会えるわ』
ねぇあっきー。
私の職場、こっからだいぶ遠いねん。
今日も全然残業じゃなかったし。
あっきーはいつから私のこと好きでいてくれたんやろう。
高校の時はどうだった？
私と偶然再会できた時、どう思ったん？
彼と話したいことはまだまだたくさんある。
だけど今日は、彼が私と同じ気持ちでいてくれたことだけで充分だった。
会う理由を探す必要もなくなった私たちは、ふたりのペースでゆっくりゆっくり、答え合わせをしていこう。
雨、コーヒーの香り、彼女＿Shogo_S(after"アイスコーヒーの彼")→←＿
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いと(プロフ) - オズワルダー・カイさん» コメントありがとうございます！すごく嬉しいです( ; ; )私も想像できすぎてニヤニヤしながら書きました！笑 (2023年4月15日 12時) (
レス) @page50 id: 5013af6899 (このIDを非表示/違反報告)
オズワルダー・カイ(プロフ) - とても面白かったです！nktnさんが口を滑らすのが想像できて笑 何度でも読み返します！ (2023年4月15日 8時) (レス) @page50 id: 6b28a2102b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いと | 作成日時：2023年3月25日 23時
