ブランコと彼＿Kohei_T ページ29
夜の外は、思っていたより寒くなかった。
これならしばらくは何とかなるかも、と思った。
でもずっと外にいるわけにはいかない。
友達に連絡してみようか、漫画喫茶でも探そうか…と考えながらふらふら歩く。
公園の前を通りかかった。
昼間は子供たちの楽しい声で賑わっている場所も、今は静まり返っている。
とりあえず、気持ちを落ち着けよう。
私は公園に入ると、ブランコに腰掛けた。きぃ、と小さな音が鳴る。
こんなに低かったっけ、ブランコって。
ゆらゆら揺れながら空を見上げる。
あーあ、完全にやらかしたな。
家出をしてきた。
3年同棲している、彼と喧嘩をして。
この歳で喧嘩になってぶちぎれて家を飛び出すなんて、彼もきっと呆れているだろう。
きっかけは本当に小さいものだった。
私たちはお互いに時間が不規則な仕事をしているせいで、一緒に暮らしていても2人で過ごせる時間は限られている。
でもやっと、2ヶ月ぶりに休日が被った。
それが明後日だ。
私は嬉しくて、何日も前からどこに出かけようか、なにを食べようかと考えていた。
彼にもたくさん相談した。
ずっと行ってみたかった場所、2人の思い出の場所。どちらも捨てがたい。
でも彼の返答はいつも気の抜けたものだった。
どっちでもええよ、Aの好きなほうにしたらええんちゃう？…その度に私の心には、もやもやしたものが積もっていった。
それがついに、今日爆発してしまった。
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いと(プロフ) - オズワルダー・カイさん» コメントありがとうございます！すごく嬉しいです( ; ; )私も想像できすぎてニヤニヤしながら書きました！笑 (2023年4月15日 12時) (
レス) @page50 id: 5013af6899 (このIDを非表示/違反報告)
オズワルダー・カイ(プロフ) - とても面白かったです！nktnさんが口を滑らすのが想像できて笑 何度でも読み返します！ (2023年4月15日 8時) (レス) @page50 id: 6b28a2102b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いと | 作成日時：2023年3月25日 23時
