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『もうめっちゃ焦ったわ…俺、Aに何かあったら生きていけへんもん』
「……えっ、それどういう意味？」
『………どういう意味やろ？』
「自分で言うたんやん」
彼は、へへへ、と笑っている。
よく見ると彼は部屋着のままだった。
髪も寝癖でぐしゃぐしゃ。
私からの電話を受けて、本当に急いで来てくれたんだなというのが分かった。
いつか出会うかもしれない私の王子様は、どんな人なんだろう。その人は私がしんどい時に、果たしてこんなに必死に駆けつけてくれるのだろうか。
そもそも、その王子様の前で私は好きなだけお酒を飲みながら大口を開けて笑えるのだろうか。
王子様は、彼と2人で会うことを許してくれるのだろうか。許してくれなかったら？
それ、無理かも、私。
てか誰やねん、その王子様って。
「なんか…やっぱり、白馬に乗った王子様なんて迎えに来ないんかもしれへんわ」
『どうしたん急に』
「うーん、なんやろ…完璧な王子様より、祐太みたいな人とおったほうが私が私のままでいられる気がした」
『……え、それはどういう意味で？』
「……どういう意味やろ？」
『この会話なんなん？』
「難しいことは完全に回復してから考えるわ」
『じゃあそん時に、俺も一緒に考える』
「うん、よろしく」
『あぁこちらこそ、よろしく』
ふっ、と私が吹き出すと彼もグフッと吹き出した。
2人で声をあげて笑った。
なんだか顔が熱いのも、鼓動がドキドキうるさいのも、ぜんぶ熱のせいにしてしまおう。
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いと(プロフ) - オズワルダー・カイさん» コメントありがとうございます！すごく嬉しいです( ; ; )私も想像できすぎてニヤニヤしながら書きました！笑 (2023年4月15日 12時) (
レス) @page50 id: 5013af6899 (このIDを非表示/違反報告)
オズワルダー・カイ(プロフ) - とても面白かったです！nktnさんが口を滑らすのが想像できて笑 何度でも読み返します！ (2023年4月15日 8時) (レス) @page50 id: 6b28a2102b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いと | 作成日時：2023年3月25日 23時
