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なんとなく最後まで残ってしまった私も、ごちそうさまでした、と彼に会釈をした。
『おう』
「じゃあ…おやすみなさい」
くるりと振り返り、一歩進んだところで彼に名前を呼ばれた。
『A』
「…はい？」
『家、そっち？歩き？』
「あっ、はい…20分くらい」
『送って行くわ』
「えっ？」
思考が止まった。今まで何度も彼と飲み会で一緒になってきたが、送って行くだなんて言われたことはない。
『酔うてる女の子、ひとりで帰すんは心配やから』
女の子、と言ってくれたことが嬉しくて恥ずかしくて、一気に鼓動が早くなる。
それと同時に、そうだ私酔っ払ってる設定だったんだ、と思い出し焦る。
「でも…大丈夫ですよ」
ここですぐに、じゃあお願いしますと言えないのが私のダメなところだ。
『ええから。今日は、送らして』
そう言うと彼は、私の頭をポンポンと撫でた。
あぁ、ずるい。本当にずるい人だ。
「ありがとうございます」
やっと私も素直になることができた。
こんなに長い距離を、彼と並んで歩くなんて初めてだ。歩幅を私に合わせてくれていることに気がついて、また胸がきゅっとなった。こういう所が、私の心を掴んで離さないのだ。
何故か彼はずっと無言だった。
飲みの席では黙っている時がないくらい話し続けている人なのに。私と喋りたいことなんてないのだろうか。そう考えると苦しくなって、私から話を振ることも出来なかった。
下を俯きながら歩いていると、彼が急に立ち止まった。
「どうしました？」
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いと(プロフ) - オズワルダー・カイさん» コメントありがとうございます！すごく嬉しいです( ; ; )私も想像できすぎてニヤニヤしながら書きました！笑 (2023年4月15日 12時) (
レス) @page50 id: 5013af6899 (このIDを非表示/違反報告)
オズワルダー・カイ(プロフ) - とても面白かったです！nktnさんが口を滑らすのが想像できて笑 何度でも読み返します！ (2023年4月15日 8時) (レス) @page50 id: 6b28a2102b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いと | 作成日時：2023年3月25日 23時
