SNOW《∞》 (ページ9)

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ドキドキしながら

『あの…。今すぐは、心の準備が出来てないから…』

隆平くんの耳元に小さな声で

『もっと、深い時間に…。私が、綺麗になってからお願い…』

ぎゅーっとされて

『可愛いな♪Aは、何でそんなにピュアなんやろ?』

おでこにキスをして、頭を優しく撫でながら

『Aはいつも綺麗なのに…。そのままのAの匂い、俺好きやし…』

『でも、A…』

隆平くんを見上げると、微笑まれて

『可愛い、Aのお願いやから。聞くな…』

キリッと男前の表情に変わって、

『夜が、楽しみや…』

その顔に見惚れてると、ゆっくり近づいて来て

熱く、長いキスをされた。

隆平くんが洗い物をしてくれて珈琲を淹れてくれると

貰い物の美味しいクッキーを出してくれた。

ソファーに寄り添って座ると、隆平くんがオススメのDVDを見ていた

舞台化もされている有名な話で、始めは頑張ってみていたけど

難しい題材の話だから、暗がりの中見てるせいか。だんだんと眠くなってきた。

ウトウトしそうになったら、

『A眠たい?大丈夫?DVD見るのやめよっか。』

優しく聞かれて、一緒に見ていたい気持ちが大きいから

『眠くないよ。大丈夫。』

頭を優しく撫でられて、

『俺が見たいのやったから、ごめんな…。気にせんで大丈夫やで。』

瞼に優しくキスされて、

『終わるまで、寝てて大丈夫やから…』

私の頭を隆平くんの肩に乗せると、もう片方の手は私を優しく引き寄せた。

その温もりと、隆平くんの匂いに安心して。私は眠ってしまっていた。

少し寒さを感じて、目をそっと開けると。横向きの体制でソファーに寝ていた。

ブランケットを掛けてくれていて、隆平くんの優しさが嬉しいなと思いながら

ゆっくり起きようとしたら

“コホッ”

小さな咳が出て、口に手を当てていた。すると、

『A、大丈夫?』

隆平くんがすぐに来て、背中に手を当てて。優しく擦ってくれた。

暫くして、咳が落ち着くと。隆平くんを見上げて、

『ありがとう。もう、大丈夫だから…』

優しく微笑まれて、おでこにキスをすると

『これ、前にAが教えてくれた。ジンジャーミルクティー。』

カップを差し出されて、受け取った。

『乾燥してるから、Aが起きた時に、飲んでもらおうと思って。作ったんや。』

『ありがとう。』

一口飲んで、

『美味しい♪』

『良かった…』

ニコッとして、頬にキスをした。