SNOW《∞》 (ページ1)

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Winter Love Song ページ1

朝の寒さで目が覚めた。早る気持ちを抑えつつ

カーテンを開けると、目の前には銀世界。

簡単に化粧をして、寒くならないようにと色々と着込んだ。

いつもの小さな公園に向かった。

玄関を出ると、雪が降ってはなかったから。傘は持って出なかった。

公園に着くと、シンシンと雪が降り出した。

私は子供の頃を思い出して、空を見上げて雪を見ていた。

懐かしさがこみ上げて、凄く嬉しかった。

雪を夢中で見てたから、近付いて来てる人に気付いてなかった。

『何やってるん?傘もささずに、風邪引いてまうよ。』

優しい声に反応して見ると、雪で視界が悪くて

漸く見えた時久しぶりに逢ったから、ドキッとした。

私は緊張した口調になりながら、

『あっ、雪を見ていて。子供の頃にいつもしてたから、懐かしくて…。』

『そうなんや…。俺もやってみよう。』

優しく微笑んだ後、傘を地面に置くと。私と並んで空を見上げた。

何だか2人だけの世界にいるみたいで、私は嬉しかった。

暫く、空を見上げていた。

“くしゅん”

私は小さなくしゃみが出てしまった。すると、すぐに傘をさしてくれて

『Aちゃんが、風邪引いたらあかんし。これ以上、寒くなったら身体冷えるやろうから。帰ろっか?』

『はい。隆平さん、傘ありがとうございます。』

『ええよ。ご近所さんなんやし。』

いつもの優しい笑顔に、キュンキュンする。

隆平さんは最近、あるきっかけで知り合った。ご近所さんだった。

寄り添うように雪が降る中、並んで歩いていた。

雪に濡れないようにか、途中で私の肩をぎゅっと引き寄せてくれたから

その優しさに、仕草にドキドキが凄かった。

マンションの私の部屋まで送ってくれて、

『Aちゃん、髪濡れてるから。風邪引いたらあかんから、すぐに乾かしてね。じゃあ、またね。』

優しい声で、微笑まれて言われて。このまま、隆平さんと別れるのは寂しいから

『あの…、隆平さん。朝ご飯食べました?』

『まだやけど…。』

『良かったら、雪見るの付き合ってもらったから。朝ご飯食べて行きませんか?』

隆平さんは、えくぼ付きの優しい笑顔で

『ええの?Aちゃん、ありがとう。』

『どうぞ。入って下さい…。』

私は家族以外で初めて、部屋に男の人が来た。