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優しく抱きしめられた。熱い身体が横山さんに分かってしまうと思って
恥ずかしくて、そっと離れようとしたけど、すぐに引き寄せられてしまう。
ドキドキが止まらないし、でも好きだから側に居たいし、もどかし気持ちになって、
涙が溢れて、頬に流れてしまった。私の様子に気付いた横山さんが、
私の顔を覗き込んで、優しく指で涙を拭うと
『ごめん。嫌やった?強引すぎたよな…。Aちゃん、ごめんな…。』
凄く申し訳なさそうに言ってきたから、違う事を伝えたくて、
『嫌じゃないです。横山さんの側に居たいから…でも、ドキドキして。私ばっかり、余裕がないから恥ずかしくて…。』
横山さんはくしゃっと、目尻にシワを寄せて優しく笑うと、
『Aちゃんは可愛いな。なんで、そんなに可愛いん。』
私を抱きしめて、おでこに優しくキスをして。耳元に低い声で
『俺やって、余裕なんてない。可愛いAちゃんに、やっと触れることが出来るんやもん。俺も一緒や…。』
私の右手を掴むと、横山さんの左胸に持っていって、
パジャマの中の肌に、直接触れさすから驚いてると、
『ほら、バクバクいってるやろ。それに俺も恥ずかしいから、身体が熱くてしょうがないんや。』
肌に触れてるから、熱さも分かって。心臓のバクバクもよく分かったけど、
それより、横山さんの鍛えあげた筋肉に、男の人を余計に感じて
ドキドキが増していった。
あまりに私が何も言わないから、やっと気付いてくれて
慌てて私の手をパジャマから出すと、
『ごめん。何やってるんやろ。ビックリしたよな。もう、ほんまに…。』
アタフタし出して、暗がりで顔はハッキリ見えないけど
真っ赤になってるのがよく分かる。
可愛いなと思って、横山さんの頬に私の右手を当てて、
『大丈夫ですから。驚いただけで…。』
横山さんはその右手の手首を掴むと、口元に持っていって
指にそっとキスをした。
『ほんまに、Aちゃんが愛おしい。なんで、俺の方が先に出逢えんかったんやろう…。』
私の腰に腕を回して、キリッとした表情で真っ直ぐ見つめて
『でも、今こうやって。Aちゃんと、思いが通じ合えたんやもん。幸せや。』
私のおでこにキスをすると、
『A。もう、絶対に離さへん!!』
私が頷くと、優しく微笑んで。私の頬に手を当てて、誓うように優しくキスをした。
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作者名：ショコラ | 作成日時：2017年8月9日 12時
