《ヒロアカ》雄英一の美少女が男だったなんて信じない。《男主？》 (ページ2)

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……

何日か前、校門を潜ったところで転んだ。

入試の時と同じように。

地面に座り込んだまま、じんじんと痛む膝を押さえる。

『大丈夫？』

サッと影が近付いてきたと思い、顔を上げて息を呑んだ。

綺麗な金の長い髪が、淡い水色の瞳が、真っ白な肌が、僕の目を奪った。

お姫様がさしてそうな黒いレースの付いた日傘もよく似合っている。

『ちょっと……本当に大丈夫？』

「ふ、ふぁいっ、大丈夫でしゅ！」

噛んだ。

最悪だ、穴があったら埋まりたい……。

『ふ、あははっ、あんた面白いね。』

「へ？」

『また、会えるといいね。』

その女性は僕の手を掴んで引っ張りあげると、ひらひらと手を振って行ってしまった。

その人が校舎へ姿を消した後も僕はその場に立ち尽くす事しか出来なくて、チャイムの音で我に返り教室へと急いだ。

.

.

.

という事があった。

それからというものの、改めてお礼と言おうと食堂等でも探して見たのだが見つける事は出来なかった。

「デクくん大丈夫？」

「え、あ、麗日さん……」

「さっきからぼーっとしてるよ？」

「うん、大丈夫。ちょっと考え事してただけだから。」

あの人は一体誰だったのだろうか。

……