ep.34 ページ34
『…このウギョル終わったら、会うのもやめにしよう。話しかけもしないで。俺もしないから。』
この言葉が私の頭の中をぐるぐると駆け巡る。
…ベクは絶対私のことを考えそう言ってくれた。
そうに違いない。
…わかってるけど、胸は苦しくて。
現場入りすると、すでにベクはいた。
―…どうしてこんなことになってしまったんだろう。
あの事件はベクのせいじゃない。
けど、ベクは自分のせいだと思ってる。
そして、
もう会えないって言われた瞬間、
私がいやだって思ってしまった
私はもう、自分の気持ちに気付いている。
「撮影入りまーす」
スタッフさんの声で、撮影が始まる。
―自然に。いつも通りに。
――
最後のウギョルは普通に家ですることになった。
外は何かあるといけないから。
やや気まずい。
BH「…今日で終わりだって」
「はは、らしいね。最短カップル？なんちゃって」
笑えない冗談を言いつつ、
撮影は進んでゆく。
「最後に私に望むことはある？」
BH「そりゃたくさんあるよ」
「なに？」
―最後って、聞こえ悪いな。
…これが本当に最後なんだけども。
ベクは少しつまったように、
鼻を人差し指でかいた。
BH「"最後"に抱き締めさせて」
プライベートの顔が出てるんだよ。
カメラの前なのに。
なんて、顔してるの
「ふふ、なにそれ。そんなのでいいの？」
BH「…そんなのってなに。これで最後なんだよ？」
ベクの少し泣きそうな顔が目に焼きついて。
この人は本当に覚悟してるんだなあ、と思った。
「…どうぞ」
そう言って私は両手をいっぱいに広げた。
そこへベクが飛びついてくる。
ベクは私をぎゅーっと抱き締めた。
今まで一番強く。
「ベク、苦しいよ〜」
笑って言ったけど、私は泣きそうで。
ベクは抱き締めながら、
マイクに拾われないくらいの小さな声で私に話しかけた。
BH「本当に大好き。愛してるよ。…俺はずっとAだけだから」
ベクの言葉にこらえていた涙がほろりと落ちた。
…じゃあなんで合わないでおこうとか言うのさ。
てか、会わないでおこうとかいうんだったら、
今そういうこと言わないでよね。
出た涙はとまらず、
一気にぶわあっと溢れてきた。
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ちょちょ(プロフ) - さっぺさん» 応援ありがとうございます(;O;)本当に励みになってます!勉強もあるので、更新遅くなりますが、待っていてくださると嬉しいです♪これからもお願いします！ (2016年8月4日 17時) (
レス) id: 9540f03a07 (このIDを非表示/違反報告)
さっぺ(プロフ) - 更新大変だと思いますが楽しみに待ってます！ (2016年7月24日 1時) (レス) id: f1e929d3c8 (このIDを非表示/違反報告)
ちょちょ(プロフ) - まるさん» いつも更新楽しみにしてくださってありがとうございます！(;O;)コメント本当に励みになってます!ちょくちょく更新していくので、これからもよろしくお願いします!!(^O^) (2016年7月22日 22時) (レス) id: 9540f03a07 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 更新ありがとうございます。がんばってくださいね。 (2016年7月18日 8時) (レス) id: b798453f28 (このIDを非表示/違反報告)
ちょちょ(プロフ) - まるさん» ようやくテスト期間が終わりました！待っていてくれてありがとうございます！また更新していきます(^^)/ (2016年7月3日 8時) (レス) id: bacb647045 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょちょ | 作成日時：2016年4月8日 23時
