××エンド、××ルート (ページ3)

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さっきから、照が睨むように私を鋭く見つめている事には気づいていた。

きっとそれは他のメンバーもそう。

「⋯⋯止めて。」

音が止まる。照が歩きだす。

そして私の目の前で止まると、ふーっと長い息を吐き出した。

「Aさ、最近たるんでんじゃないの。
どんどん悪くなってるの自分でも気づいてないわけないよね」

『⋯⋯すみません』

「謝って欲しいわけじゃなくて。」

じゃあ何をすればいいの？なんて簡単で。

私がもっと完璧に踊れればいい。

簡単な事。なのにそんな簡単なことでさえ、今の私はできていない。

「まぁ岩本さん。Aが中途半端なパフォーマンスなんてしない事は俺らが一番分かってんじゃん？」

「だからって今手を抜くのは違うだろ。」

私を庇ってくれている言葉にも
照の言葉は突き刺さる。だって事実だから。

ふっかに視線を向けると、何か言いたげだったけれど口を閉ざしてくれた。

マリアだって不安そうに照を見上げている。

これ以上、私のせいで空気を悪くするわけにはいかなかった。