キャラメルソルト・シュガー２ (ページ26)

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ハンカチだけじゃ出血は抑えられない。みるみると失われている血液が俺の服すら侵食していた。

早く専門知識のある医者に見せないと危険だということは素人目でも一目瞭然だ。

それに唇の色が有り得ないほど薄い。まさかと思い爪を押すとその色も戻るのが遅かった。

それに時折掠れたような息遣いが聞こえる。

⋯⋯脱水症状。

すぐにでも水を飲ませたいけど意識が無いのでそれは出来ない。下手したら窒息しかねないのだ。

岩本「佐久間！！っと阿部！何が、」

阿部「説明はあと！
佐久間救急車呼べた！？」

佐久間「呼んだ！けどやっぱ夏で救急車出払ってるらしくて早くても10分くらい、」

阿部「っ、クソ、」

少しでも通気性を良くするためにAの服を脱がした。
ここは男女とか気にしてる場合じゃない。

すると普段は見えない箇所に古傷が多く目立つことに気づく。小さな切り傷や火傷の跡。

SnowManに入ってから出来たであろう打撲の跡。

かすり傷一つないミトとは大違いなそれ。

⋯⋯待てよ。

阿部「、ミトは？」

その言葉は静寂の闇に溶けていった。