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「…っすー…。」
「…まっ…。」
声が聞こえる。
「…まっすー…て。」
誰かが呼んでいる。
「まっすー…きて!」
俺の名前を呼んでいる。
「まっすー起きて!」
「…んっ…。」
「まっすー起きて!!」
「…てご…し…?」
目を開けると、目の前に手越の顔があった。
……近い…。
「もう!まっすーいつまで寝てるの?」
「…ごめん…。」
腰に手を当てて、怒ってます!というのをアピールする手越。
寝ていた上体を起こし、あたりを見渡す。
そこはいわゆるダンススタジオだった。
…なぜ…?
「…ここどこ…?」
「え?スタジオ。」
「そうじゃなくて…。」
なぜここにいる?
扉があって、片面の壁に鏡があるだけの真っ白の部屋。
ただ、窓がない。
そのため、外の様子が分からなければ、今が何時なのかもよく分からない。
2人だと大きすぎるこの部屋に、何故いるのだろう…?
思い出そうと記憶を探ろうとすると、
ズキン
「…っ…!」
鋭い痛みが頭を襲う。
まるで何か、
身体が思い出すことを拒絶しているようだった。
「…ごめん、なんでここにいるんだっけ…?」
思い出せない…。
「……。」
「手越…?」
「…え、ああ、ごめん。そんなことよりさ、まっすー。歌おうよ!」
「………は?」
何を言ってるんだこいつは。
「だーかーら!歌おう!ね、いいでしょ?」
ほら立って!と言いながら俺の腕を引っ張る。
「いや、だから…」
「何歌う?何がいい?」
ダメだこいつ…全く人の話を聞いていない…。
「はあ…分かったよ…。」
仕方なしに言うと、満面の笑みで笑った。
…
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はさみのり(プロフ) - ぽよよよんさん» わわ、ありがとうございます!今後ともどうぞよろしくお願い致します!m(__)m (2017年8月15日 14時) (レス) id: 7684741bb3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽよよよん(プロフ) - 完結おめでとうございます(>_<)更新をいつも楽しみにしてました…!終わってしまうのがとても寂しいですが、続編があるということなので今からとても楽しみにしています。これからも応援してます!(^○^) (2017年8月15日 13時) (レス) id: d866031783 (このIDを非表示/違反報告)
はさみのり(プロフ) - いちご一会。さん» 勿体無いお言葉…!ありがとうございます!今後ともどうぞよろしくお願い致します!m(__)m (2017年8月15日 13時) (レス) id: 7684741bb3 (このIDを非表示/違反報告)
はさみのり(プロフ) - るるるるるるさん» コメントありがとうございます!引き続きよろしくお願い致します!^^ (2017年8月15日 13時) (レス) id: 7684741bb3 (このIDを非表示/違反報告)
はさみのり(プロフ) - はなさん» ありがとうございます!引き続きよろしくお願い致します!^^ (2017年8月15日 13時) (レス) id: 7684741bb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はさみのり | 作成日時:2017年8月3日 18時