昔話 ページ21
A side.
私の家は特に裕福でもなく、かといって
特別貧乏なわけでもないごく一般の家庭だった。
私のお父さんは、普通のサラリーマン。
私のお母さんは、主婦業に勤しんでいた。
私は一人っ子でとても可愛がられていた。
でも、小学生の高学年の頃。
家庭が壊れていった。
―お父さんが不倫をしたのだ。
お母さんとお父さんはとても仲が悪くなった。
休日になると家の中は重たい空気が流れて
息が詰まりそうになる。
夜になると両親の怒鳴り声。
缶ビールのアルコール臭とタバコの匂い。
全てが最悪だった。
それでもお母さんとお父さんは別れなかった。
理由は私がいるから。
「お前は本当に厄介だ。」
と言われる日々を送っていた。
それでも表向きは幸せな家族でいた。
だから、お家になんて友達は呼べなかった。
だってお母さんがずっといるから。
ビールとタバコに溺れたお母さんが。
いつしか私はそんな家の影響でか人と関わらなくなってしまった。
中学一年生の頃、私は好きな人が出来た。
とても優しくてかっこいい人。
でも、よく考えてみたらこの人と付き合えたとして全てを打ち明ける勇気なんてなかった。
だからいつも遠くから見ているだけだった。
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Nanatsu(プロフ) - コーヒーゼリーさん!作品最後まで読んで頂きありがとうございました(o^∀^o)次も楽しみにして頂けてとても嬉しいです! (2019年8月8日 0時) (レス) id: f4bd641282 (このIDを非表示/違反報告)
コーヒーゼリー - 作品終わりましたね!!凄くよかったです!今度書く、幼馴染みとか短編集も楽しみにしてますね!! (2019年8月7日 18時) (レス) id: 848e04a385 (このIDを非表示/違反報告)
Nanatsu(プロフ) - コーヒーゼリーさん、ありがとうございます!気長に待って頂けたら幸いですm(。v_v。)m (2019年7月29日 2時) (レス) id: f4bd641282 (このIDを非表示/違反報告)
コーヒーゼリー - めっちゃ内容好きで、読ませてもらってます!夢主ちゃんの過去凄い深そうですね…。続き楽しみにしてますね! (2019年7月25日 23時) (レス) id: 848e04a385 (このIDを非表示/違反報告)
Nanatsu(プロフ) - かなとさん、教えていただきありがとうございます!完全に見落としていました…! (2019年7月15日 17時) (レス) id: f4bd641282 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Nanatsu | 作成日時:2019年7月15日 16時