ねぇ、一緒に歩いてもいい？

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｢こんにちはー！Aです！今日はですね…｣

あれから１ヶ月。

エイジさんからはLINEがちょこちょこきてもすぐ話しを終わらせちゃうし私から連絡することはなかった。

今日も普通に動画撮って編集して投稿する。

ただそれだけを繰り返している。

今日の撮影はちょっと大掛かりのやってみた動画だったのでマネージャーさんを連れて外に出ている。


『A、お疲れー』

｢みうさん、お疲れ様です。今日はありがとうございました｣

『ふふっ、いつまでたってもその距離感なのね』

｢…へへっ、そうですかぁ｣


わざとだけど。

この距離感が一番いい。

よく言えばいつまで経っても礼儀正しい。

悪く言えば心を閉ざしたまま。



『まぁ、いいけどね。』

｢人見知りなもんで｣

『そうよねぇ…』


企画の後片付けをしていると
マネージャーさんが『あっ！』と言ってきて
近寄ってくる。


｢何ですか…？｣

『A、エイジさんとあの後何もないの？』


｢別に何も無いですよ。｣


何かあっても困るでしょ…

私たちは芸能人ではないがYouTuberもそれくらい影響を与えられる仕事なので男女関係とかの話しは周りがざわつく。


『えー、そうなの？あんなに私に相談してきたり、エイジさんだって経緯がなんであれ1日あってちょっとしか一緒にいたことない人を遊びに誘うくらいなのに？』

｢そ、それはそうですけど…あれですよ、ただ遊びに行ったんじゃなくてお礼をしに行っただけです！｣

『ふーん、お似合いなのに？』

｢そんなんじゃないです！｣

『あ、そういえばその服可愛いわね』


無意識に着ていた服を見て顔を赤くする。

(やばっ…、なんで動画で着ちゃってるの)

そんなこと思ってももう手遅れなので
この動画はしっかり編集して投稿するしかない。







この動画見て、LINEしてくるかな？とか
困るなぁなんて思いながらも少し期待している私がいた。

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