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優里side
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「ほら、いいから」
翔太先輩はしゃがみ、私の方に手を差し出してきた。
『ダメです！重いし！ほんとに！ほんとに大丈夫ですから！』
「もー」
そう言うと強引に私を背中に乗せた。
『あの…重くないですか…ほんとにごめんなさい…』
翔太先輩は私のことをおぶり、歩き出した。
足の痛みと胸の鼓動でもうなにがなんだかわからない。
「全然！あ、あれ涼太だ」
何かを察したのか、お化け役の宮舘先輩が驚かすこともなく出てきた。
「ちょ、え、翔太なにやってんの？」
「見りゃわかるでしょ！優里ちゃんか怪我しちゃったの」
「うわ痛そう…大丈夫？」
宮舘先輩は翔太先輩より部活に来ないレアキャラだ。
たしか新体操部と掛け持ちしてるとかで、いつもは新体操部メインらしい。それに翔太先輩と同じ事務所で仕事をしている。
ほぼ、はじめましてだった。
「あっちに黄色のマークあるのわかる？ここ真っ直ぐ行くと普通のルートなんだけど、黄色のところ歩いていけば近道だから！お化け役もいないし」
「あー助かるわ！部活に全く来ないレアキャラも役に立つものだな」
「まあな！翔太が女の子おんぶしたのは秘密にしとくから、早く行けって」
「ありがと！」
『ありがとうございます…』
黄色のマークを頼りに、夜道を歩く。
「2人だけの秘密ね」
『えっ？』
「あっ、先生だ」
先生の声が聞こえた。
宮舘先輩が近道から来ると連絡してくれたらしい。
『翔太先輩、下ろしてください…』
「どうして？」
『だって…』
「2人だけの秘密だから？」
『はい…』
そう言うと翔太先輩は私のことをそっと地面に座らせてくれた。
先生の姿が見える。
「おーい！大丈夫か？とりあえず車椅子持ってきたから！」
『ありがとうございます』
「渡辺はどうする？一緒に宿舎戻るか？1人でゴール目指してもいいぞ」
「あーもう先生まで何言ってるんですか！俺も一緒にいきます！」
それから宿舎に戻り、先生に手当をしてもらう。渡辺はみんなのとこ戻っていいぞと先生は言ったけど、なぜか翔太先輩も一緒にいてくれた。
「こりゃ病院行った方がいいわ…ちょっと電話してくるから待ってて」
先生が部屋を出る。
翔太先輩とまた2人きりになってしまった。
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一知花(プロフ) - しゅうかさん» はじめまして！感想ありがとうございます。すごく嬉しいです＾＾これからも読んでいただけると幸いです！ (2020年2月12日 11時) (
レス) id: 0e2343783a (このIDを非表示/違反報告)
しゅうか - はじめまして。めっちゃいいお話ですねキュンキュンしました。続き気になります。更新頑張ってください (2020年2月12日 1時) (レス) id: 8902b35e38 (このIDを非表示/違反報告)
一知花(プロフ) - 香奈さん» こんにちは！コメントありがとうございます。主人公の名前は変えられますが、親友の優里は変えられないようになっています。ご要望があれば改善するかもしれません。よろしくお願いいたします。 (2020年2月11日 15時) (レス) id: 0e2343783a (このIDを非表示/違反報告)
らん - はじめまして。らんです。すごくいい小説で面白いですね。これからも頑張って下さい。応援してます。 (2019年10月23日 20時) (レス) id: 923d9a0372 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：一知花 | 作成日時：2019年8月3日 22時
