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抱きしめられたまま、どれだけ時間が経ったんだろう。
私は、嬉しいのか、シンドイのか、どうしたらいいか分からなくて。目に涙がたまってきて、我慢する事が出来なくて、涙が流れた。
涙が横山さんの肩についたから、私の様子に気付いて、
『A、どしたん?何で泣いてるん。ごめん、嫌やったん?』
私はすぐに、首を横に強く振って
『嫌じゃ‥‥なく‥‥って‥‥。』
話したいけど、涙声のせいか上手く話せなくて、
『大丈夫やから、ゆっくりでええから‥‥。』
優しい声で横山さんが言ってくれて、落ち着くまで背中を擦ってくれていた。
やっと、何とか落ち着いて。自分でもこのまま、あやふやなままでいる事は、横山さんの気持ちに対して失礼だから正直に、
『横山さんの事が嫌じゃなくて。でもすぐに、自分の気持ちを表す事が出来なくて、どうしたらいいか分からなくて、すみません。だから‥‥。』
涙がまた、私の邪魔をして言葉が出ない。横山さんは私に優しく微笑んで、指で涙を拭ってくれて、
『分かったから。もう、ええから。Aが少しでも、俺の事を思ってくれるなら、嬉しいから‥。だから、今から俺と過ごして、ゆっくりでええから、答えを教えて。』
私が頷くと、横山さんは優しく頭を撫でてくれていた。
“グーーー”
大きな音がして、一瞬何か分からなくて、
『ごめん。ほんま、タイミングが悪いわ。』
横山さんのお腹の音だった。だからすぐに気になって、
『お昼、食べてないんですか?』
『おん。少しでも早く、Aに会いたかったから。急いで車で行く事ばかり考えて、すっかりお昼の事忘れてたわ。』
そう言われて、私は凄く嬉しかった。
『簡単なものでよければ、すぐに作りますよ。』
『ほんまに、嬉しい!!めっちゃ、腹減ってきた。』
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作者名：ショコラ | 作成日時：2017年4月25日 2時
