萩月《∞》2 (ページ25)

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『じゃあ、お弁当作るから。私は起きるね。』

隆平さんから、そっと離れてベッドから出た。

『A。』

隆平さんに呼ばれて、何だろうと思ったら、

『Aが起こしてくれんと、俺起きられへん。』

子供みたいに言って、凄く甘えてくるから、隆平さんに近付くと、私は優しく微笑んで、おでこにキスをした。

『隆平さんが自分で起きてくれたら、早くお弁当作りが出来るから、助かります。』

隆平さんは少し顔を赤くしながら、

『おん。自分で起きるな‥。』

ベッドから身体を起こしたから、私は安心してキッチンに向かった。

冷蔵庫から、下準備していた材料を出して、順番におかずを作っていた。少しして、隆平さんがキッチンに来て、出掛ける服に着替えてたから、どうしたのかと思ったら、

『Aのお弁当作りの邪魔したら悪いから、前にAが言ってた、近所の美味しいパンやさんに、朝食のパン買ってくるわ。』

優しい笑顔で言われて、隆平さんの気遣いが嬉しくて、

『隆平さん、ありがとう。あのお店のパン、最近買いに行けてなかったから、凄く嬉しい♪張り切って、お弁当作るね!!』

『おん。こちらこそ、ありがとう。』

玄関まで一緒に行くと、優しく私の頭をポンポンして、

『じゃあ、A。行ってくるわ。』

『隆平さん、気を付けて行ってらっしゃい。』