090 ページ46
【NOside】
Aを連れた五条は庵に「話がある」と声をかけて、夜蛾、楽巌寺からも離れた個室に移動した。
補助監督が三人に御茶を持ってきて、五条が下がらせると静寂が訪れる。
淹れたての御茶を一口飲んだ歌姫が湯飲みをテーブルに置きながら「話って?」と五条に問うた。
五条「?なんでキレてんの?」
庵「別にキレてないけど」
五条「だよね。僕何もしてないし」
A「何でいきなりそういうこと言うのあなたは」
苛立ちを覚える庵を前にAは軽く五条の脚を叩く。
Aに構われて嬉しい五条がニヤニヤとだらしない笑みを浮かべると、庵は「Aも大変ね…」と呆れ顔をした。
困った笑みでAが返し、庵が溜息をついたところで五条は口角を下げて真面目な顔になる。
五条「高専に呪詛師…或いは呪霊と通じている奴がいる」
庵/A「!!」
Aは目を見開き、庵は取り乱して「有り得ない!!」と大きな声を出す。
庵「呪詛師ならまだしも呪霊!?」
五条「京都側の調査を歌姫に頼みたい」
五条はAの手を握りながら、もう片方の手で湯飲みを手に取り、御茶を飲む。
少し落ち着きを取り戻した庵はふー…と息をついた。
庵「……私が内通者だったらどうすんの?」
五条「ないない。歌姫弱いし、そんな度胸もないでしょ」
A「え、ちょ…ッわ!?」
弱いと言われて怒りが上昇した庵は五条に向かってまだ御茶が入っている湯飲みを投げつける。
五条はAごと無下限を張り、それを防いだ。
五条「怖っ!!ヒスはモテないよ?」
庵「私の!!方が!!先輩なんだよ!!」
A「す、すみません!すみません!!どうしようもない悪ガキですみません!!」
五条「今サラッと悪ガキって言った?」
.
336人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
更紗和金(プロフ) - マリオットさん» 一気みしてくださったとは…とても嬉しいです。こちらこそこんな自己満足作品を読んでいただきありがとうございます! (2022年10月2日 18時) (レス) id: b1ab373c3f (このIDを非表示/違反報告)
マリオット - 一気みしました!!すごいです!この小説書いてくれてありがとうございます!! (2022年10月1日 11時) (レス) @page3 id: 4a1e7dbbbb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:更紗和金 | 作成日時:2022年9月25日 18時