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【Aside】
家入「んじゃ、始めよっか」
A「うん。お願いします」
悟と傑くんを追い出して、箱から着物や小物を出して一式揃ってるか確認した硝子ちゃんは早速私の着付けに取り掛かる。
悟が私にプレゼントしてくれたのは深紅色に梅の花の刺繍が施された深紅色の着物。
所々に金の糸が混じっていて、明らかに高そう…。
家入「とりあえず寝間着は半分に折って普通のハンガーに掛けとこうか。後で五条に注文しとこ」
A「あ、ありがとう」
羽織と寝間着を脱いで、キャミワンピース姿になる。
女の子同士と言えど一人だけこの姿は少し恥ずかしい…。
早々に襦袢を着て、着物に腕を通した。
腰紐をしっかり結んで、コーリンベルトを装着し、あとは帯だけ。
家入「Aって着付けできるんだ」
A「えっと、基本だけかな。可愛い帯の結び方とかはあんまり分からなくて」
家入「良かった。出番無しで終わるかと思った」
A「ぁ、準備してくれてたのにごめんね…」
家入「全然。覚えておいて損はないし、せっかくならAの知らない結び方やっちゃおうかなー」
A「フフッ、お願いします」
帯を広げて少し意地悪そうに笑う硝子ちゃんが面白くて笑いが零れた。
袖を持って腕を上げた状態で私はされるがままじっとする。
家入「人にやるの初めてだからちょっと歪になったらごめんね」
A「全然気にしないよ」
家入「………あ、意外といい感じかも」
A「本当？嬉しい」
家入「……ん………よし、出来た」
A「ありがとう」
硝子ちゃんが完成した帯を写真に撮って見せてくれる。
まるで一輪のお花が咲いてるみたいな結び方で帯でやったとは思えない。
家入「花結びってやつ。シンプルだけどいい？」
A「すごく可愛い！硝子ちゃん器用だね」
家入「ありがと。また今度違うのやってあげる」
A「やった♡」
こうやってファッションで盛り上がれるのは女の子同士ならではだよね。
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作者名：更紗和金 | 作成日時：2023年12月18日 21時
