堪忍袋の緒が切れた。

いい加減にしろ11 ページ12

「っそんな、ひどいこと、なんで言うんですか？！」


そう言って泣く真凛ちゃんに皆が擁護につくのはわかってた。女の涙には弱いんだね。でもそれじゃダメでしょ？


『あんた、何のためにマネージャーやってんの？』

「？！」

『私は、この青葉城西で全国に行きたいからマネージャーやってた。』


「Aちゃん…」


及川さんがさっきとは打って変わって、驚いた顔で私を見る。



『私は青城が全国に行くために何ができるか必死に考えてやってきたつもり。けど、それが伝わってなかったんだね。』


「A先ぱ『国見。』…。」


私を擁護しようとする国見に首を振ると悔しそうに俯く。いい子だね、あんたは。金田一も泣きそうな顔しないの。


『私は、あんたが笑えば士気が高まるから、多少仕事しなくても我慢してきた。けど、仕事できないのを私のせいにすんな。胸糞悪い。』


そこまで言うと、体育館に監督とコーチが入ってきた。



『すみません。監督。退部届けの受理お願いします』


「？！それは本当か？！」

「お前ら何やってんだよ！！」


「っ！Aちゃんが真凛ちゃんをいじめてて…」


『…。何言っても信じてもらえないマネージャーなんていらないですよね』


「A…」


岩泉さん。あとは頼みました。



『合宿には何とか交通手段考えていきます。他の高校の皆さんには迷惑かけられないので。あと、教えてもらってないとか文句言われても困るんで、言っときますけど、マネージャーノート見てくださいね。』


『では、お世話になりました。せいぜい頑張って下さい。』



そう言って私は体育館を出た。

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