君との距離は数センチ (ページ15)

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kohei side

いつもの改札で人の流れを観察していると

青「あ、檜山くーん！」

すごく幸せそうな雰囲気の2人が

階段を降りて来た

僕はこの2人が大好き

あ「滉ちゃんごめんね？いつもいつも」

青「Aちゃんは気にしないで？檜山くんに桃ジュース貰えるし！」

あ「1人で帰れるのに」

檜「それは絶対ダメ」

冷静そうに見えて意外と独占欲が高い檜山くん

この2人の掛け合い

なんだかんだ好きなんだよね

青「本当に気にしないで？さ、みんなで帰ろう！」

昔は良くこうやって3人でマンションに帰った

小さい頃は

Aちゃんが真ん中で

両手で僕たちと手を繋いで家まで連れて帰ってくれた

でも

今は

1番歩道側にAちゃん

その横が檜山くんで僕

本当は僕が真ん中で檜山くんが道路側だったんだけど

流石に付き合ってる2人の間に居座るのはね？笑

檜山くんは最初

檜「青木車道側でいいの？」

なんて僕の心配までしてくれてて

青「大丈夫！檜山くんはAちゃんの隣ね！」

こうやって無理矢理隣にしたんだ

あ「滉ちゃん、本当ありがとね？」

青「いいえ。2人のデート楽しかった？」

あ「うん。楽しかったよ」

青「そっか。それなら良かった！檜山くん、Aちゃんまた学校でね！」

檜「青木ありがとう。また」

マンションに着いたら

僕の仕事はおしまい

部屋は隣同士だけど

最後ぐらい2人にしてあげた方がいいと思ってね

僕はずっと2人の味方でいる