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平日の真っ昼間。
俺の知らない街がそこにある。
買い物袋を提げた主婦、散歩する老人、手を
繋いだ親子、営業中のサラリーマン、道端に
寝転ぶ三毛猫……多分これが当たり前の風景。
普段、俺が校舎に籠って何だかんだと頭を捻
っている間もこうやって日常は流れているの
だろう。
平和な様でいて、何故か落ち着かないのはや
っぱりここが本来の居場所じゃないから。
お前は誰なの？って
頭上でカラスが鳴いている。
閑散とした駅前通りを可能な限りプラプラ歩
いてみたけど、徒歩5分の木造2階建てはあっ
という間に見えてきた。
築30年超、年期の入った白壁は所々がくすん
で時の流れを感じさせる。
表札の無い入り口を潜り、鈍色の取手をゆっ
くりとひいた。
「ただいま。」
返事なんてしない癖に“挨拶はきちんとする”
というのがこの家のルール。
馬鹿げてるけど、家主には従うより他ない。
……静まり返った室内からの応答は無し。
13時過ぎてるのにまだ寝てるのかよ。
苦々しくリビングのソファーに鞄を投げつけた。
「……ものは大切にした方が良いよ。」
不意打ちの様に甘ったるい声が降ってきた。
ソファーの反対側、冷蔵庫の前でミネラル
ウォーターを手にした人影が動く。
彼専用の冷蔵庫には、同じ銘柄のペットボト
ルしか入っていない。
「……服は着た方が良いと思うけど。」
肩から大きなバスタオルを引っ掛けただけの
細っこい身体。
なまっ白い足は、太腿の半分あたりまで露に
なっている。
これまた当たり前の日常。
「んっ、そういや今日は早いね？
もしかして、さぼりとか？」
俺の忠告をきれいに無視した彼は、つかつか
と歩み寄り目の前のソファーにどっかりと
腰を下ろした。
「今日までテストだったから。」
テスト最終日。
文系の俺は、昼迄で終わり。
打ち上げの誘いを全て断って、不慣れな平日
の街に帰って来たのだ。
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ぴよ(プロフ) - あいとさん» あいとさん、ありがとうございます( ´∀｀)凄く久しぶりに二人に想いを馳せてみました。私もここ迄辿り着く過程を思うと万感の思いです。幸せに過ごしてほしいなぁ♪ (2018年6月25日 12時) (
レス) id: 20d979f9fd (このIDを非表示/違反報告)
あいと(プロフ) - ぴよさん！ろくでもない夜にファンの私にはとても嬉しいお話でした！この日までよく頑張ったね二人…、いのちゃんこれからは大好きな人にだけ甘やかしてもらうんだよ…となぜか親心…（笑）素敵なお話ありがとうございました！ (2018年6月24日 7時) (レス) id: 6689a85a28 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - にゃーごさん» にゃーごさんこちらにもありがとうごさいます。このお話は当然完璧なフィクションなのですが、その中でも心の動きがなるべく自然に繋がる様にそれぞれの気持ちを想像して書きました。同じ様に感じて貰えて嬉しいです( ´∀｀)妄想は最高ですね 笑 (2017年4月28日 22時) (レス) id: 515f116419 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーご - ぴよさん こんにちは。私がぴよさんに夢中になった作品は実はこの作品でした。あの子は実はこんな気持ちじゃないかな？なんて妄想が広がった時に胸にトンと降りてきてもう、ぴよさんワースドから抜け出せません。 (2017年4月28日 9時) (レス) id: a963f855a1 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 綺更さん» コメありがとうごさいます。最後まで読んで下さってとても嬉しいです。私も書きながらもどかしく、皆を幸せにしてあげれるのか不安になったりもしたのですが、無事完結出来てホッとしています。涙ぐんで頂けたの事で感激です！また面白いお話をお届け出来る様頑張ります (2017年1月14日 3時) (レス) id: 515f116419 (このIDを非表示/違反報告)
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