リア恋、始めました【Yuto.t】

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___『……お疲れさまです』




ちょっとだけ早くバイト先に着いてキョロキョロと店内を見渡す。


……さすがに二週連続はいないか。


ドキドキしながら来たのに、一気に下がるテンション。


あわわ、Aちゃん顔！って先輩に怒られる！




『はーい、ご注文はお決まりでしょうか？』


「生ビール二つと……、」




このお客さんが優斗くんならば！どれだけよかったか！


優斗くんに会えるのは、ライブ会場つまり非日常、それが当たり前だったのに、


一回日常で会ってしまえば欲張りになっちゃうみたい。


……ねえ、優斗くん、次また来る時っていつ？


あんなの、社交辞令かもしれないけれど、


優斗くんはあんまりそういうことが言えないタイプだ(と思ってる)から期待してしまう。




「すみませーん、３人なんれすけど！」



やだ、思わず泣きそうになる。


ぐっと堪えて、口角を上げて優斗くんの元へ向かう。



『いらっしゃいませ、こちらにどうぞ』


「あ、Aちゃんだ、一週間ぶりだね？」




覚えてくれていた、ただそれだけで胸がいっぱい。




『お久しぶりです、』


「友達、ちょっと遅れてくるらしくて先入ってても大丈夫？」



ホントだ、3人って言ってたのに優斗くんしかいない。


ほかの2人は見えてなかっただけかと思った、なんて失礼か。




『おしぼり失礼いたします』


「ありがと、」




今日ちょっとご機嫌？


なんかにこにこしてる、……可愛い。




「……ね、アイツら来るまでちょっと話付き合ってくれない？」




え、え！そんな！恐れ多い！


それに、3秒以上優斗くんと目が合うと、動悸が止まらなく……。




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