14 ページ14
.
ど、ど、どうしてこうなった。
遡ること五分前、上がりの時間になってお店の外に立つと怪しい男の人の影、
……否、ちょっとダサめな帽子を被った優斗くん、に腕を掴まれ、
「危ないから送ってくよ！」
との一言。
危ないも何も、ここから家は徒歩15分。
むしろ他のファンの子に見つかる方が厄介なのでは？
なんて正論じみたことを思いながらも、緩む頬は隠せなくて。
『え、あ、あ、ありがとうございます、好きです』
なんて余計なことまで口走っていた。
優斗くん笑ってる。
……ねえ、優斗くん、
優斗くんへの好きが、ファンとして、じゃなくて、リア恋 “ 枠 ” としてじゃなくて、
「こら、女の子が車道側歩こうとしないの！」
『私が優斗くんを守りたい……！』
「何それ、Aちゃんに守られるほどひ弱じゃありません〜」
はいはいこっちね、と優斗くんに壁側に追いやられる。
優斗くんはしっかり女の子を守ってくれるタイプ……、うう、しんどい。
「この辺てさ、……、あいや、何でもない」
『ん？』
何か言おうとしてパッと口を抑える優斗くん。
なんだろう、と思ったけれどさほど重要なことではなかったのか、ケロッとした顔で、ところでさー、と別の話題を持ち出してきた。
「Aちゃん居酒屋、何曜日いるの？」
『火水木……とたまに土曜日ですかね？』
「へえ、じゃあ火水木に来ないとね、」
優斗くんが来てくれるならいつでも入るのに！
……あ、でも金曜日と日曜日はなあ、？
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2360人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうぴ(プロフ) - めちゃくちゃ良かったです…ゆうぴのリアコ枠がめちゃくちゃ活かされてて最高でしたー！！！！！ (12月13日 3時) (
レス) @page37 id: b2a645d028 (このIDを非表示/違反報告)
Hi(プロフ) - 楽しみにしてます！ (2019年10月11日 12時) (レス) id: 71afd1e377 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいちご - 更新楽しみにしてます！！ (2019年8月13日 16時) (レス) id: 7b3b434bb6 (このIDを非表示/違反報告)
姫乃 - すごく面白いです！更新頑張ってください！ (2019年8月8日 22時) (レス) id: 9e2d6dd53f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アオ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=blueao5
作成日時：2019年7月17日 22時
