同居人のリュウセイ3 (ページ43)

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真実と誠意ページ43

…

『あ、もしもし…？』

母からの電話に恐る恐るでてみる。

多分、あの母の性格だと私はすごいヒステリックを起こされて怒られるんだ。

まぁ、今回の場合私が悪いからなんとも言えないし、……とりあえず謝らないと…だめ……だよね？

『あ、あの…お母さん……』

だけど、母は呆れたような声で私に言った

母『いいから、とりあえず戻ってきなさい。』

誰よりも苦労人だからこそすぐにヒステリックを起こして、冷静で居られない母の

精一杯の冷たい声だったのかなんなのか…よくわからない。

でも、こんなに冷たい母は初めてだった。

『藤井くん。私……戻るね？』

藤井くんは少し考えた後にえ？という顔をした。

藤井『…ほんまに言うてるん？そのままあの人と結婚するん？』

『……違うよ、そういう事じゃなくて、』

藤井『じゃあ、なんなん？』

藤井くんが納得いってないというように首を傾けた

『…私たちはさ、逃げ出しちゃった訳なんだから…最後まで責任は取らないと。』

……

ん？

これは、なんの沈黙？

『えっと…』

さすがに沈黙が気まずくなって私が話し出しそうになった時

藤井『さっき……

駆け落ちしてるみたいやったな…ちょっと楽しかったわ』

私は藤井くんに殴るふりをしてそのまま彼を一瞥して走り出した。