同居人のリュウセイ3 (ページ14)

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親子とはページ14

…

『もう、いい。……これ、はい。』

私は藤井君に本を差し出す。

藤井『え、なにこれ。…【サルでもわかる…一般常識】……？え、なんなん。おれ、猿なん？』

『猿以下だわ！』

藤井『はぁ、俺も、…うん。やる時はやる男…やから。』

なんのアピール？

……

あぁ、なんか拗ねたのかなんなのか知らないけど部屋行っちゃったし。
めんどくさいなぁ

私はスマホにふと目をやると【お母さん】と光っているディスプレイを見た。

『…もしもし…？』

いや、話すの何年ぶりだろう。
藤井君の家に住み始めた頃からずっと電話も何もしてこなかったもんな…

母『…あ、A？……久しぶりじゃない。連絡もしてこないで……まったく。心配したんだから
。…偶には電話とか、何とかしなさいよ？』

人の状況を伺わず自分の言いたいことだけ言うのが母の悪いくせだ。

『あ……あ。ごめん。ちょっと忙しくて……』

そういえば、未だに転職したこと言ってない。

母『あんたもさ、…もう26なんだし。…なんかほら、いい人とかいないの？』

『もう26？……あたしまだ社会に出て4年目だよ？まだまだ…これからでしょ。』

母『そんなことないわよ。お母さんの時代はねぇ、26で結婚することなんて早くもなんともなかったんだから。』

『それは、時代が違うの！』