同居人のリュウセイ

もぬけの殻 ページ49

…



翌日……



妙に首が痛いと思って起きたら俺はトイレの中にいた。


便器に座ってそのまま寝てたから首痛くなったんやな。なんて、1人で納得していたけど



……変な予感がしてリビングへ走った。



…あいつが持ってきた、変な電気器具とか、変な美容グッツとか、化粧品とか…


あるはずなものが全部無くなっていた。…あいつの全部がこの部屋から消えていた。




その代わりと言うのか知らないけど、机の上には置き手紙。


腹立つことするなぁ。やり方が古いわ。


…そこには、ただ『お世話になりました』の文字。



これからあいつはどうするんやろう。
…俺の家を出て頼れるやつ……しげ？…うーん。でも、しげがあいつにそれ以上の感情を持ってないことは割と確かだし




……望？



……いや、あいつは他人を部屋にあげるようなやつやない。






…、もしかして。






照史？




俺は言いようのない虚無感を無視して、コーヒーを入れた。



……あいつが来てから自分では割と入れていなかったコーヒー。

俺、なんか下手くそになってへん？
めっちゃ苦いんやけど。、




作り方変えてへんのになぁ…





なんでやろうな。




理由が分からない違和感は……俺の心に確かにあった。

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