同居人のリュウセイ

焼酎 ページ23

…



藤井『なにそれ。』



『……なにが。』



なんか、悔しくて少し拗ねたように言う。



藤井『それや。あんたの横にあるやつや。』



『…………これ？』



……わざとらしいな。自分でもめっちゃ自覚済み




藤井『なんなん？それ。』



『いも焼酎』



藤井『はぁ？あんたこんなん飲むん？』



『いいじゃん別に。私、酒に頼るタイプだから』



……まぁ、それは本当。
嫌なことあったら酒飲んで全部うわぁーってなって翌日には忘れて……頭の痛みだけ残る



藤井『……えー。ええな。…俺もいも焼酎好きやわ。ちょっと頂戴よ』



『……いいけどさ、女と飲むほど不味い酒はないんじゃないの？』



そう言うと、一瞬藤井くんがしまった…って顔してこっちを見てきた



藤井『いや、あれは……そういう事ちゃうくて…』


『じゃあ、どういうことよ。』



私は半笑い……いや、苦笑いで聞く。



藤井『……こんな、焼酎とか買ってくる女初めて見たし。』


『悪かったな。』



藤井『……大体の女は……ノンアルか、ワインやん？』



『凝ってるねぇ…』



藤井『…だから、いや……あんたのは特別。』




『特別なによ。』



藤井『……あんたと…酒が飲みたい。』




『はぁ？』

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