■□モノクロ□■ (ページ13)

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勢いよくドアを開けて、踏み込むべきだったのか...

回れ右して逃げてきた私は、彼に対する気持ちが足りないのだろうか。

この気持ちは何？

悔しい？

怒り？

よく、、、わからない...。

このおにぎり、どうしよう。

自分で食べるしかないか。

帰ろう...

今日は帰って、おにぎり食べて寝てしまおう。

エレベーターに乗って、１階で降りたところで、スマホが鳴った。

和「A？お前今どこ」

『ぇ、、社ビルの１階ですけど...何かありました？』

和「そこで待ってな」

通話はブツリと終了され、なんだかわからないまま立ち尽くしているうちに、スマホの画面はブラックアウトしていた。

私が降りてきたエレベーターの、隣りのエレベーターから二宮さんが出てきて、

和「泣くなら、ちゃんと泣け」

私の手を引いて、二宮さんの車が置いてある契約駐車場まで歩いた。

二宮さんの車の助手席に座らされると、

和「ほれ」

と、ティッシュを箱ごと持たされた。

ふと、車の窓に映る自分を見たら、

『えぇっ』

自分でもドン引くほど泣いていた。

和「っくっくっくっ(笑)」

笑いをこらえきれない二宮さんが、笑いながら泣いていた。

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