【胡蝶 しのぶ】元殺し屋は転生して胡蝶姉妹に拾われた。【鬼滅の刃】

十七話　最終選別　肆 ページ19

また夜になった。

終わりは、今日の二十四時。

それまで生き残ること。


それには、やっぱり鬼に遭遇しないのが一番の策である。


だが、鬼は多い。しかも生け捕りにされ、飢餓状態であろう肉食の怪物に見つかるな。という方が難しい。


だからこそ、出会っても勝てる相手以外と戦わない。

というのが一番である。


鬼と出会っては戦い、殺し。

手を揃えまた走る。

相当の人間ではないと耐えられない仕打ちである。

カナエさんに聞いた話では、鬼殺隊の当主様はとても優しく寛大な心の持ち主だという...

一度あってみたいものだ。そんな性格の人間に。

そんなことを考えながら、鬼を殺し続けていたらいつの間にか時間が過ぎ、走っているといつの間にか藤の花の乱れ咲くあの場所に戻ってきた。


藤の花のにおいが少し懐かしく感じたのは、しのぶさんもこんな藤の花のにおいがしたからだ。

あぁ。生き残った...



これでちょっとは、あの二人の役に立てるかな...？



そんなことを考えながら、藤の花のカーテンを横切った。

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