91話 ページ49
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Kn.Kr「はぁーーー……」
全て話し終え、黙って聞いてたきりやんときんときが長い溜息を吐いた。
全て聞いた彼らはなにを言うんだろう。責められるだろうか。呆れるだろうか。
覚悟していてもやっぱり怖くて、手を握る力が強くなる。
Kr「バッカだなぁ、Broooockは」
Kn「それなぁ」
Br「っへ?え…なんで…?」
不安でいっぱいだった僕にかけられた声は拍子抜けするほどいつも通りで、あたたかった。
Kr「お前思い込み激しすぎ!確かに俺らはAと話したりなんだりして仲良くなってるけど、一番はBroooockだからな?」
Kn「それにAまだ笑ってないじゃん。Broooockが見たいのは心からの笑顔でしょ?俺たち見たことないよ」
Br「でもきんさん見たって…」
Kn「え?アレは作り笑いだったって言ったでしょーが!」
Br「でも………」
Kn「BroooockはAが笑えばなんでもいいと思ってるの?」
Br「お、思ってないよ!」
Kr「Aを傷つけたって言ったけど本当にそうか?本人がそう言ったか?」
Br「……そういう顔してたもん」
Kn「そうだったとしても、置いていったらダメでしょ。Aが余計に傷つくよ」
Br「……」
Kr「お前がちゃんと向き合って話しねぇから全部わかんないままだろ。一番そばにいたいって思ってんなら、なんでAから離れんだよ。離れてんのお前じゃねーか」
Br「…っ!!」
きりやんの言う通りだ。僕が離れていったら元も子もないじゃないか。
いまさらAちゃんを置いていったことを後悔した。どれだけ僕がカッコ悪くても、彼女に全部ぶつければよかった。全部話せばよかった。
そうしたらきっと、僕もAちゃんも無駄に傷つくことなかったのに。
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作者名:おやすみこ | 作成日時:2022年2月24日 10時