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75話 ページ33

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Nakamuにシェアハウスまで送られ、夕食やお風呂を済まし、Broooockの部屋で本を読んでる時だった。

Br「Nakamuと何してたの?」

『え…?』

壁に背を預けていた私の目の前にBroooockが座り込む。
いつも優しく私を見る目は伏せられていて、問いかけてきた声音も冷たくて低い。

そういえば、帰宅してからBroooockの様子がおかしかった。
おかえりって出迎えてくれたけど出て行った時よりも表情が固かったし、いつも夕食の時とかよく話しかけてくるのに今日はそれがなくて少し素気なかった。
仕事で疲れていたのかと思ってたけど、これは………。

『何してたって…スイーツ食べにカフェ行っただけだよ。Broooockも知ってるはずじゃ…?』

Br「それだけ?Nakamuとなんかしたり話したりしなかった?」

『え、……あっ』

Nakamuに「Broooockのことどう思ってる?」って聞かれたんだった。聞きたいのはそのことかな…?
でもBroooockには内緒の話らしいし、そうでなくても、目の前の本人にその話をするのはちょっと……。というより、絶対話せない。
急に気まずくなってBroooockから目を逸らした。



———それがいけなかったようで。



Br「A」

『…っ!!っあ、ぅ……』

Broooockを纏う空気が一気に重く暗いものになるのを感じ取った。

これはよくないやつだ。
じわりと冷や汗が滲み出てきて、体が強張り、息が苦しくなる。
母から似た空気をずっと浴びせられてきたからわかる。嫌というほど身に染みてるこのプレッシャー。
———Broooock、怒ってる。

『……ふ、普通に話してただけ』

Br「ふーん…楽しかった?」

『え…えっと……』

Br「……いや、ごめん、やっぱりいいや。ごめんね、急に変なこと聞いちゃって」

ふっとBroooockの表情がいつもの柔らかいものに変わった。
だけれど、どこか(うれ)いを帯びた暗さがまだ残ってる気がする…。
Broooockの肩が落ちたように見えた。伏せられた瑠璃色の瞳が影を差している。

……落ち込んでる?
どうしてそんな寂しそうな顔してるの…?
私のせい…?行かないほうがよかった?間違ったことしてしまった?
初めて見るBroooockの表情に、胸がざわざわと騒ぎ出して落ち着かない。

どうしたらいいんだろう。どうやったらいつものBroooockに……………

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作品ジャンル:恋愛
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作者名:おやすみこ | 作成日時:2022年2月24日 10時

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