70話 ページ28
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-10日目-
まったりとした日が差す、昼下がり。
Broooockとシャークんはダイニングテーブルでそれぞれノートパソコンで作業しながら、聞き馴染みのない言葉を交わしあっている。
リモートワークに勤しむ彼らのかたわらで、私はスマイルから借りた小説を読んでいた。
ちなみにスマイルに「よかった」と簡潔な感想を
?「Aー!いるーーーっ??」
突然、玄関からこちらへバタバタ駆けてくる足音と、よく通る声が私を呼んだ。
廊下からひょっこり姿を現したのはNakamuだった。
Nk「おっいるじゃん!なぁーBroooock、A借りてっていい?」
Nakamuはリビングに来るなり、私の姿をとらえるとBroooockに詰め寄った。
Sh「いきなりだな」
Br「なんでー?」
Nk「食べたいスイーツあってさ!それが女の子いないと食べられないんだよね」
Br「んー……、まぁ、Aちゃんがいいなら…」
そう言ってBroooockがチラッと私を見てきた。
なんだか意味ありげな視線を向けてくるけど、あいにく私にはその意味を読み取ることができなかった。
Broooockがいいと言ってるし、私も断る理由がない。期待を込めた瞳でこちらを見てくるNakamuに頷き返した。
『いいよ』
Nk「ホント!?やった、ありがと!じゃあさっそく準備してきて!俺ここで待ってるから!」
『う、うん』
ぐいぐいとNakamuに背中を押される。興奮してるそのさまは、お出かけするのを心待ちにしてる幼い子どもみたいだった。彼の気が変わらないうちに、本だけ置いて早く戻ったほうがよさそうだ。
それにしても、女の子がいないと食べられないスイーツってどんなものなんだろう。
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作者名:おやすみこ | 作成日時:2022年2月24日 10時