【WT】根無草は夜明け色の夢を見る-2-【Br】 (ページ25)

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おまけ③-二人の時間ページ25

7日目の話。
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Br「Aちゃん、ただいま」

『！』

スマイルさんから借りてる本を読んでた時だった。
Broooockの声に気づいて顔を上げる。Broooockが帰ってきたことに全く気づかなかった。私は思いのほか、読書に集中してたらしい。

『おかえり』

Br「それスマイルから借りたってやつ？」

『うん』

Br「面白い？」

『気づいたら結構読んでた』

Br「ふはっ、それ面白いってことじゃん。あーあ、なんか本にもAちゃん取られたみたいで悔しいなぁ〜」

机に突っ伏しながら間延びした声を出すBroooock。
悔しいと言いつつも、その声音は悔しさなんて感じられなくて軽やかだった。

綺麗な瑠璃色の瞳が私を見上げる。
何か言うのかなって待ってみたけどBroooockは何も話さない。緩やかな弧を描いた瞳で私を見上げてくるだけ。

『……Broooock？なに？』

Br「ふふっ、ふ、あーごめ、笑っちゃった。なんでもないよ」

『？？』

一人で吹き出した彼に私は頭の上にハテナを浮かべた。何が面白かったんだろう。
顔を伏せてたBroooockは突然、あ！と声を出して机から勢いよく起き上がった。

Br「ねぇAちゃん漫画読んでみる？あ、アニメでもいいかな、見てみる？」

『え？えっと…』

Br「僕も面白いのAちゃんに教えたい！今夜さっそく見ようね！」

『う、うん。わかった…』

キラキラと目を輝かせて意気込むBroooockに、私は気圧されて頷くことしかできなかった。

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