【WT】根無草は夜明け色の夢を見る-2-【Br】 (ページ18)

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67話ページ18

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『Broooockは……』

Br「ん？」

『…………なんでもない』

Br「え〜！それはなしだよぉ！なんでも聞いてよ！」

さっきBroooockだってなんでもないって誤魔化したのに…。
プンプンと不満そうに頬を膨らます彼。言ってよ！と促されるけど聞けるわけない。

頭がいっぱいいっぱいになった私は、もういっそ話を変えようと、全く別のことを聞いた。

『ぶ、Broooockはお肉好きなの？』

Br「へっ……？え、話の流れ的に聞きたかったことそれじゃないよね…？」

『(バレた…)』

Br「ふはっ！まぁいいや、僕のこと聞いてくれて嬉しいし。お肉好きだよ〜。美味しいハンバーグ屋さんあるからAちゃん連れて行きたいな〜」

無事に話を変えることができて、こっそり胸を撫で下ろした。
Broooockは話しながら、さらりと私の髪をすくう。指先で少し弄んだあと、髪を梳くように頭を撫でてきた。
そんな彼はすごく幸せそうな顔をしていた。見たことない表情だった。
それを見た瞬間、恥ずかしいような、むず痒(かゆ)いような、今まで感じたことのない感情が湧き上がった。
……？なんだろう？

Br「実は僕もね〜ホントはここ自分の家じゃないんだ。別にあんの」

『そうなの？』

Br「うん。でもこっちのほうが居心地よくて。居心地っていうか、寝心地だね。あのベッド大きくてふわふわで寝やすいんだぁ」

たしかに。私だと大きすぎたベッドは、背の高い彼ならちょうどいいのだろう。
実際、私が今使ってるクッションでBroooockが寝てた時はちょっと寝苦しそうだった。

『あ、ねぇ…このクッションずっと使ってるけどいいのかな…』

体にかけてある毛布はNakamuに使って！押し付けられたから使わせてもらってるけど、これで寝てたというスマイルさんは寝る場所とかどうしてるのだろう。

Br「あースマイルはいいんだよ。知ってると思うけど、ほとんどここにいないからさ。泊まりの時はたしかソファ使ってたよ」

『ならいいんだけど…』

Br「うん！気にせずいっぱい寝ちゃお」

シェアハウスというけど、そうでもないみたい。
ここのシェアハウス事情をまとめると、常駐(じょうちゅう)しているのはBroooockときりやんさんとシャークさんだけらしい。
Nakamuは一か月間に半分いるかいないかくらいで、きんときさんスマイルさんは仕事の関係でほとんどいないという。

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