貴方は音駒の思考【音駒高校】

ネコとカラス２ ページ21

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中に入ると選手達はコートの準備をしていた。
そしてお互いの主将達は握手と共に挨拶をしていた。





「今日はよろしくお願いします」

「こちらこそ、よろしくお願いします」


「「(あ、コイツ食えないタイプのやつだ)」」







(仲良くなれるといいなー)
なんて思っていると黒尾がコチラに戻ってきた。
「アップするぞー」とひと声掛けて選手達は練習試合の為のアップを始めた。




私は選手がアップしている間にドリンクを作ったりタオルを用意したりスコアボードを出したりする。

雑務が終わったくらいに練習試合が始まりそうな雰囲気になった。





すると「A、来いよ」とクロに呼ばれた。






近づくといつもの定位置、クロと研磨の間に入り円陣に私も加わった。
そして「俺達は血液だ 滞り無く流れろ 酸素を回せ "脳"と"思考"が正常に働くために。」といつもの掛け声をクロが言ったのだ。


あの時からクロは円陣に私も加えてくれる。
それがどうしようも無く嬉しい。




「クロ。今のやめない？ なんか恥ずかしい。」と言ったのは研磨だ、私は恥ずかしくないが研磨は目立つのも嫌いだしこういうのが元々好きじゃないのだ。



「いいじゃねぇか！雰囲気！雰囲気！」

「自分らへの暗示みたいなもんだ」

「と言うことだ」


研磨以外はそう思っていないらしく、山本くんは雰囲気だと言い、海くんは暗示だと言う。

クロも言うのを辞めないみたいだし多分このままだろう。





『さて、ゴミ捨て場の決戦の始まり。楽しみ』



私の声と共に選手はコートの中に入って行った。
選手達の「「よろしくお願いしまーす！」」の声とともにホイッスルが鳴り試合が始まったのだった。









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