梵天のお姫様【灰谷蘭の子供＋嫁】 (ページ9)

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パパと娘と竜胆とページ9

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「オレも同窓会なんだけど…」

キッチンを片付けながら言う竜胆、
Aが同窓会なら竜胆も同窓会なのは分かっていた。
しかし、そのために用もあったから呼び出したのだ。

キッチンからカレーのいい匂いがしてきた。
『カレー！カレー！』と竜胆の横でぴょんぴょんはねてる娘、流石オレとAの娘。可愛すぎんだろう。

「ママのよりは美味くねぇけど、パパのよりは食べれるぞ」

「おいおい〜、竜胆〜、兄ちゃん悲しい」

『パパは料理下手なんでしゅ！！花じゃカバーでちなかったの、あーと！りんどー！』

花が竜胆にぎゅーっと抱きつく、
それを見てしまい、笑顔で竜胆の元へ行くと「ちょ、待って待って兄ちゃん」と言われてしまった。
危ない、弟に本気を出す所だった。

「それより兄ちゃん、オレに用ってなんだったの？」

カレーを花に食べさせていると竜胆がキッチンから出てきた。
本日の本題を竜胆に伝えるのを忘れる所だった。

「竜胆〜、同窓会で浮かれてAに手を出す奴がいたらオレに連絡しろ」

笑顔で竜胆に伝えると、竜胆は少し困ったような顔をした。
別に俺だってスクラップにしようとかは思ってない。
しかし、嫁に手を出す輩は排除するべきだと思ったのだ。
そのために竜胆を呼んだのだ。
(花の飯の為でもあるけど。)

『ままに手を出しちゃら、しゅくらっぷけっていでしゅ！！』

口にカレーを入れながらもぐもぐとおっかない事を呟く花、まさしく兄ちゃんの娘だな。って思っていたら「おっ、花もそう思う？やっぱりスクラップいきだなー」と呟いていた。
この親子にため息が出る。

「そんな事したらAに嫌われるよ」

そう伝えたら2人ともギョッとした顔で俺を見た。
この2人の至上主義はママ一択なのだ。
Aに嫌われるイコール世界の終わり並のことだ。

『やあああああああ！！！！』

「竜胆、内緒な」

慌てるふたりを無視して家を後にする。
そして同窓会の会場へ向かった。

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