梵天のお姫様【灰谷蘭の子供＋嫁】

お迎え ページ3

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「花〜、パパが迎えに来たよ」

『パパ！！』



保育園のお迎え、
時間がある時はオレが行く様になっている。
あぁ、可愛いなぁ。

小さい足で走ってくる娘に愛おしさを感じる。


こんな感情はきっとAと出会っていなければ絶対に知りえぬ感情だったと思う、そんな事実にニヤけてしまった。







『パパ、ニヤニヤしたら変でしゅ』

「はは、花が可愛くてついね」

『お腹しゅいたー！！』



3歳児には似合わない黒塗りの車へ乗り込む、
しっかりとチャイルドシートも付けてあり、そこに娘を乗せる。
すると保育園の先生が「花ちゃん、また明日ね」と声を掛けてきた、花は『ばいばい』と言っているが先生は蘭のことを見ている。

(うーん、新任なのかな？このブス)
なんて事を思っていると隣から娘が身を乗り出しながら

『先生！！パパがこっち見んなぶしゅ！おれの奥さんの方が100億倍かわいいんだわって言ってましゅ！』と爆弾を投下したのだった。


思わず吹き出して先生の顔を見ると真っ赤になりながらワナワナと震えていた。




「さーすが蘭ちゃんの娘、パパの思ってる事が分かるんだね。」

『パパに色目ちゅかったら、しゃんずにしゅくらっぷにしてもらいましゅ！！』

「んー、パパでも出来るけどなんで三途なの？妬いちゃう」

『しゅくらっぷは、しゃんずに教えてもらったの！』




新任の先生は逃げるように去って行った。
娘は満足そうに『ふんっ』と言いながらドヤ顔をしていた。
(うーん、俺に似てるな。)



そのまま運転手に「事務所まで行ってくれ」と伝えて事務所に向かう。
途中で『たい焼きかう！！ぼしゅとたべる！！』と可愛い娘が言うので勝ってやったが、パパじゃなくてボスって言うのに嫉妬してしまう。


買った後の笑顔がAに似ていたので、(あぁ、笑顔は母親に似たのか、)なんて思って1人で笑ってしまった。











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