7話 ページ8
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私は徹底的に蘭から離れる為に仕事も辞めた。
電話番号も変えた。
彼に繋がる交友関係も切った。
その過程で、竜胆と切るのが1番辛かったけど竜胆と居ると思い出してしまうから連絡はしない。
君のいない日々は色褪せている。
「気に入りました!ありがとうございます」
『いえ、デート上手くいくといいですね』
私の仕事は美容師だ。
どこでも職にはつける。
なので、知り合いの居ない所に引越ししたし
あれから何も無い。
カランカランと美容室の扉が開く。
『いらっしゃいませ…………』
扉を開けたのはスーツを着た蘭だった。
〈何故ココに〉はきっと野暮だろう。
反社の彼は使える手を全て使って私を探したのだろう。
なんでわかったなんて、私には理解出来ないだろう。
「逃げられると思った?」
その一言は〈呪い〉のように私にまとわりつく。
全身で木霊する。
『どうして…』
「迎えに来たに決まってる」
『む……無理!』
「ハハッ、本気で蘭ちゃんから逃げられると思った?俺は俺のモノを手放す気はないよ」
蘭は本当に怒ったような、悲しいような顔をして私を見つめている。
そんな私達のただ事では無い雰囲気に美容室はザワザワとざわめき始める。
「Aさん、彼は…?」
店長が私に恐る恐る話しかける。
きっと蘭は一般人には見えないからだろう。
私が説明しようと口を開く前に「オレのAを気安く名前で呼ばないでくれない?」と蘭が言い放った。
そのドスの効いた声、雰囲気、
全てが美容室には不釣り合いだ。
『店長、すみません。今日早退させて下さい』
「あぁ、うん、分かったよ」
私は荷物を持ってお店を出る。
蘭は店の前で黒塗りの車と共に私を待って居た。
「乗れよ」
後部座席を開ける蘭、
私は少し危機感を覚えながらも彼の言うとおりに乗り込む。
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ATR214YS(プロフ) - 完結おめでとうございます! (2021年12月13日 3時) (レス) @page14 id: 5cda5f5352 (このIDを非表示/違反報告)
みくる(プロフ) - めっちゃ泣きました……。やばいくらい素敵。大好きです…… (2021年12月8日 1時) (レス) @page9 id: af4838d834 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - あさん» ありがとうございます。私も読んでもらえて好きです!笑 (2021年12月7日 0時) (レス) id: 0def8a4c4f (このIDを非表示/違反報告)
あ - めっちゃ好きです…… (2021年12月6日 23時) (レス) @page6 id: c53e6fc030 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゅん | 作成日時:2021年12月6日 0時