2話 ページ3
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「で?なんだよ」
目の前にいるクラゲ頭にため息を吐かれる。
私は今、竜胆と飲みに来ている。
朝の事があったあとに竜胆にメールを送ったのだ。
〈相談があるから夜の予定空けとけオーバー〉と
「んで、何の用だよ」
『いや、あのさ_____蘭と別れようかなって』
「…………そっか」
『うん』
カラカラと目の前にあるお酒を回す。
今日は酔いたい気分なのでロックでお酒を飲んでいる。
なので不満も愚痴も止まらない。
「うんうん」と聞いてくれる竜胆には本当に申し訳ない。
「_____スッキリしたか?」
『うん……、もう…蘭って私の事好きじゃないのかな…っ』
お酒とは面倒なモノだ。
人の感情をゴチャゴチャと掻き回す。
私は蘭が好き……けど、もう終わると思うとどうしても涙が止まらない。
『うぅ〜〜っ』
「_____だから最初っからオレにしとけば良かったのに」
ボソッと小さな声で呟いてから、隣でヒックヒックと泣くAの顔を見る。
兄ちゃんと付き合っているAはオレの高校からの友達だ。
絡まれていた所を1度助けて、実は同じ学校だったのを知った。それから学校にいる時は仲良くしている。
兄ちゃんとも俺と仲が良いから知り合った。
そこから兄ちゃんの猛アタックが始まった。
Aは普通に一般人の中で顔がいい。
芸能人よりも可愛いと思う。
日本人特有の黒い髪、ロングストレートでサラサラ
顔立ちもよく目もぱっちり、そしてスタイルが良い。
正直、容姿は完璧だ。
それよりも性格がいい。
そんなコイツに俺は惚れていた。
しかし、コイツが好きになったのも、選んだのも兄ちゃんだった。
頭をポンポンお撫でる。
すると涙目で俺の顔を見る。
(あ…コレはやばい。)
そっと目元に触れて涙を拭ってやる。
Aが瞬きをする度に落ちる涙が俺の手を伝う。
『りん…ど…』
「泣くな」
そっと顔を近づけようとすると「ハイ、ストーップ」と声と共に二人の間に1つの影が落ちた。
「竜胆、オマエ後で覚えとけよ」
「兄ちゃん、」
蘭は竜胆を睨みつける。
Aから話を聞く限りでは兄ちゃんは冷めたと聞かされていたが………
(何処がだよ、A)
「それよりA、オマエ何考えてんの?」
蘭は急に竜胆から私の方へ向き直した。
顔は笑っていても声は怒っている。
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ATR214YS(プロフ) - 完結おめでとうございます! (2021年12月13日 3時) (レス) @page14 id: 5cda5f5352 (このIDを非表示/違反報告)
みくる(プロフ) - めっちゃ泣きました……。やばいくらい素敵。大好きです…… (2021年12月8日 1時) (レス) @page9 id: af4838d834 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - あさん» ありがとうございます。私も読んでもらえて好きです!笑 (2021年12月7日 0時) (レス) id: 0def8a4c4f (このIDを非表示/違反報告)
あ - めっちゃ好きです…… (2021年12月6日 23時) (レス) @page6 id: c53e6fc030 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゅん | 作成日時:2021年12月6日 0時